方針
最大値の位置は微分で求める。S(p)は直接積分し,(1+1/(2p−1))−(p−1)の極限に帰着する。T(p)は(2)で求めた不定積分に上端aを代入し,p2を掛けた式を整理して極限をとる。
解答
(1) y=x(1+x2)−pとおくとy′=(1+x2)−p−1{1−(2p−1)x2}である。x≧0で(1+x2)−p−1>0であり,1−(2p−1)x2はx=1/2p−1で符号を正から負に変える。よってa=2p−11である。
(2)
t=1+x2とおくと,dt=2xdx,x2=t−1であるから∫2x3(1+x2)−pdx=∫(t−1)t−pdtである。したがって∫2x3(1+x2)−pdx=−p−2t2−p+p−1t1−p+C=−p−2(1+x2)2−p+p−1(1+x2)1−p+Cである。
(3)
(1)よりa2=1/(2p−1)である。またS(p)=∫0ax(1+x2)−pdx=2(p−1)1−(1+a2)1−pである。ここで1+a2=1+2p−11であり,(1+2p−11)p−1→e1/2だから(1+a2)1−p→e−1/2である。よってp→∞limpS(p)=21(1−e−1/2)である。
(4)
(2)の結果を用いる。A=1+a2とおくと,(1)よりA=1+2p−11である。またT(p)=[−p−2(1+x2)2−p+p−1(1+x2)1−p]0aであるから,T(p)=(p−2)(p−1)1+p−1A1−p−p−2A2−pである。したがってp2T(p)=(p−2)(p−1)p2+(p−2)(p−1)p2A1−p{(p−2)−A(p−1)}である。ここでA1−p=(1+2p−11)1−p→e−1/2かつ(p−2)−A(p−1)=−1−2p−1p−1→−23である。よってp→∞limp2T(p)=1−23e−1/2である。
別解
解法2
方針
(1) ,(2)は標準計算を行う。(3),(4)では u=px2 と尺度を変え,積分区間を [0,1/2] に固定して (1+u/p)−p→e−u を一様なはさみうちで処理する。
解答
(1)
微分すると{x(1+x2)−p}′=(1+x2)−p−1{1−(2p−1)x2}だから,最大点は a=1/2p−1 である。
(2)
t=1+x2 とおけば∫2x3(1+x2)−pdx=−p−2(1+x2)2−p+p−1(1+x2)1−p+C.(3)
u=px2 とおくと xdx=du/(2p) で,上端はrp=pa2=2p−1p⟶21となる。よってpS(p)=21∫0rp(1+pu)−pdu.0≦u≦1 ではu−2pu2≦plog(1+pu)≦uだからe−u≦(1+pu)−p≦e−u+u2/(2p).両端の差は区間全体で0に近づく。したがってp→∞limpS(p)=21∫01/2e−udu=21(1−e−1/2).(4)
同じ置換により 2x3dx=udu/p2 だからp2T(p)=∫0rpu(1+pu)−pdu.上と同じはさみうちを用いるとp→∞limp2T(p)=∫01/2ue−udu=[−(u+1)e−u]01/2=1−23e−1/2.
総評
難度7,計算量5。想定時間は30分程度。標準解法は上端 a を代入した式を直接整理し,別解は u=px2 により極限積分の形を可視化する。後者では対数不等式で (1+u/p)−p を区間上一様にはさみ,極限交換を正当化した。T(p) の第2項で1次の微小量まで残すことが最重要である。
冊子PDFで見る広大の微分の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。