方針
an+12=an2+2+1/an2を基本式にする。下からの評価でan2≧2n+2を作り,その結果を1/an2の上からの評価に戻して上界を得る。最後は上下界からはさむ。
解答
(1)
a1=2は正の有理数である。anが正の有理数であるとすると,1/anも正の有理数であり,an+1=an+an1も正の有理数である。よって数学的帰納法により,すべての自然数nについてanは正の有理数である。
(2)
漸化式よりan+12=(an+an1)2=an2+2+an21である。a12=4=2⋅1+2である。an2≧2n+2と仮定するとan+12=an2+2+an21≧2n+4=2(n+1)+2である。よって数学的帰納法によりan≧2n+2である。
(3)
(2)よりak2≧2k+2であるからak21≦2k+21である。またan2=a12+2(n−1)+k=1∑n−1ak21である。したがってan2≦4+2(n−1)+k=1∑n−12k+21=2n+2+21j=2∑nj1である。さらにj=2∑nj1≦∫1nxdx=lognであるからan2≦2n+2+21lognである。an>0よりan≦2n+2+21lognである。
(4)
(2)よりan−2n≧2n+2−2nであり,右辺は0に近づく。一方,(3)よりan−2n≦2n+2+21logn−2nである。右辺を有理化すると2n+2+21logn+2n2+21lognであり,問題文で与えられた極限からこれは0に近づく。よってはさみうちによりn→∞lim(an−2n)=0である。
総評
難度6,計算量4。想定時間は25分程度。基本式 an+12=an2+2+1/an2 を下界の帰納法と上界の和の評価に二度使う構成である。調和和を積分で logn 以下に抑え,最後は差を有理化して与えられた極限へ接続する。平方根を取る前の正値確認と,下界・上界の不等号の向きに注意する。
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出典: 広島大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。