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北海道大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

平面上に4点O(0,0)A(3,0)B(2,2)C(4,1)が与えられている.

(1)P(x,y)3OPOAOBOC=3
を満たしているとき,xyの満たす方程式を求めよ.

(2)Pが(1)の条件を満たして動くとき,
PACの面積を最大にするPの座標を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算軌跡、範囲評価

方針

ベクトル条件を成分に直すと、点 P の軌跡は中心と半径がすぐ分かる円になる。面積最大は、底辺 AC が固定されているため、点 P から直線 AC への距離を最大にする問題に帰着する。円上の一次式 YX の最大値を不等式で評価し、絶対値の反対側も確認する。

解答

(1)
各点の位置ベクトルはOA=(3,0),OB=(2,2),OC=(4,1)であるから OA+OB+OC=(9,3) である。したがって3OPOAOBOC=(3x9,3y3)となる。長さが 3 である条件は (3x9)2+(3y3)2=9 であり、両辺を 9 で割って (x3)2+(y1)2=1 を得る。

(2) AC=(1,1),AP=(x3,y) であるから、三角形の面積は[PAC]=121y1(x3)=12yx+3である。

(1) の円の中心を原点に移すため X=x3,Y=y1 とおくと X2+Y2=1,yx+3=YX+1 である。ここで YXY2+X212+(1)2=2 であり、等号は (X,Y)=(12,12) のときに成り立つ。一方、YX の最小値は 2 なので、YX+1 の取り得る範囲は 12YX+11+2 である。絶対値が最大になるのは右端の場合である。

したがって面積を最大にする点は P=(312,1+12) である。このとき最大面積は 1+22 である。

別解

解法2:円から直線までの距離で考える

方針

ベクトル条件を円の方程式へ直す。三角形の底辺 AC は固定されているので、面積最大は円上の点から直線 AC までの距離最大と同値である。円の中心から直線へ下ろした垂線上で、直線と反対側の円周点を選ぶ。

解答

(1) OA+OB+OC=(9,3)なので、条件は(3x9)2+(3y3)2=9.よって(x3)2+(y1)2=1.(2)
直線 ACy=x3である。円の中心 M=(3,1) からこの直線までの距離は13+32=12.円上で直線から最も遠い点は、M から直線と反対側へ単位法線ベクトル12(1,1)だけ進んだ点である。したがってP=(312, 1+12).このとき直線 AC までの距離は12+1であり、AC=2 だから最大面積は122(1+12)=1+22.

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。前半の円は機械的に出るが、後半では面積を座標で直接最大化するより、固定底辺と距離に分けると見通しがよい。絶対値の小さい側 12 を確認しておくと、符号の取り違えを防げる。試験場では10分強で処理でき、円の中心移動を書けるかが答案の読みやすさを左右する。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1990年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。