方針
球の中心を 、その 平面への射影を と見る。3辺 への距離が等しいので、 は直角二等辺三角形 の内心である。内接円の半径から の座標を出し、球の半径 との距離条件で高さを決める。体積は中心を基準にした水平断面 を 平面より上の範囲で積分する。
解答
(1)
球の中心を とし、その 平面への射影を とする。
球が3つの線分 に接しているので、中心 からこれら3辺までの距離はいずれも球の半径 である。高さ は3辺に対して共通なので、射影 は三角形 の3辺から等距離にある。したがって は三角形 の内心である。
三角形 は の直角二等辺三角形である。面積は であり、半周長は である。よって内接円の半径は である。対称性より となる。
中心 から辺 までの距離は、 から までの距離 と高さ を用いて である。これが球の半径 に等しいので である。ここで だから である。中心は 座標正の側にあるので である。したがって球 の中心は である。
(2)
球の半径を とし、中心の高さを とする。中心を基準にした高さを とおくと、水平断面の半径の2乗は である。したがって、その断面積は である。 平面は中心から見て の高さにあり、球の上端は である。よって求める体積はである。これを計算するとである。
ここで であり、また である。したがってである。よって である。
別解
解法2(座標距離と球冠)
方針
中心をと置き、3線分への距離を座標で比較する。接点が線分上にある条件で余分な候補を除く。体積は球全体から平面より下の小球冠を引き、球冠の体積は水平断面の定積分で確かめる。
解答
(1)
球の中心をとする。である。線分は軸上、線分は軸上にあるので、中心からそれぞれの直線までの距離の2乗はである。どちらも球の半径の2乗6に等しいためである。3線分に接する中心の射影は三角形の内側にあるからであり、となる。
直線はである。中心からこの直線までの距離の2乗はこれをまでの距離の2乗と等しくし、を用いるとよってではへの垂足の座標がを超えて線分上にない。したがってさらにでありだから(2)
球の半径を、中心の高さをとする。平面より下に出る部分は、高さの小球冠である。球の下端から上向きにを測ると断面積はだから、球冠の体積はしたがって求める体積は
総評
空間図形と回転体ではなく球の切断体積を扱う問題である。目安時間は24分。(1)は中心の射影が三角形 の内心になる理由を書くのが得点点で、いきなり座標を置くと説明不足になりやすい。(2)は小さい球冠を引く方法でもよいが、中心基準の水平断面で から まで積分すると符号の管理が楽である。根号計算は まで丁寧に確認したい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。