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北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

原点Oを通る直線が球面S:(x2)2+y2+(z1)2=4と接する点の軌跡をAとする.
Axy平面への正射影A,およびxz平面への正射影Aを求め,それらを図示せよ.
ただし,空間内の平面πに対して,Aの各点を通りπに垂直な直線がπと交わる点の集合をAπへの正射影という.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 内積の利用軌跡座標設定

方針

接点 T=(x,y,z) では半径 CT と接線 OT が垂直である。球の中心 C=(2,0,1) と半径 2 を用い、垂直条件と球面条件から T の満たす平面と球面を求める。そこから xy 平面への正射影は z を消去して楕円、xz 平面への正射影は存在条件 y20 を付けた線分として表す。

解答

球面の中心を C=(2,0,1)、接点を T=(x,y,z) とする。接線 OT と半径 CT は垂直だからOTCT=0である。すなわちT2=CT=2x+z.一方、T は球面上にあるのでTC2=4.これを展開し、C2=5 と上の関係を用いるとx2+y2+z2=1,2x+z=1を得る。したがって軌跡 A はこの球面と平面の交わりである円である。

xy 平面への正射影
z=12x を球面の式へ代入すると5(x25)2+y2=45.よってA:5(x25)2+y2=45,z=0である。中心は (2/5,0)x 方向の半径は 2/5y 方向の半径は 2/5 である。

xz 平面への正射影
必ず z=12x である。さらに実際の点が存在する条件はy2=1x2z2=x(45x)0だからA:z=12x,0x45,y=0である。端点は (0,0,1)(4/5,0,3/5) である。

別解

解法2:接点円を媒介表示して射影する

方針

直角三角形 OCT から接線長 OT を求め、接点が単位球面上にあることを先に示す。接点円の中心と半径を求め、円の平面内の直交2方向を選んで媒介表示する。各座標を見れば、xy 射影の楕円と xz 射影の線分が直接読める。

解答

三角形 OCTT で直角でありOC=5,CT=2だから、三平方の定理より OT=1 である。また直角条件から 2x+z=1 である。したがって A は単位球面と平面 2x+z=1 の交わりである。

原点からこの平面へ下ろした垂線の足はH=(25,0,15)である。OH=1/5 だから接点円の半径は115=25.平面内の互いに垂直な単位方向として(0,1,0),15(1,0,2)を選ぶと、Ax=25+25cosϕ,y=25sinϕ,z=1545cosϕ(0ϕ<2π)と表せる。

xy 平面への正射影
媒介変数を消去すると(x2/5)2(2/5)2+y2(2/5)2=1,すなわち5(x25)2+y2=45.xz 平面への正射影
x,z は同じ cosϕ だけで決まりz=12x.また 1cosϕ1 より 0x4/5 である。したがって A は端点 (0,0,1), (4/5,0,3/5) を結ぶ線分である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中5。15分から18分が目安である。最初に中心 C=(2,0,1) と半径2を明記し、接点条件を「単位球面」と「平面」の交わりへ落とす。xy 射影は楕円、xz 射影は線分であり、後者では y20 または媒介変数の範囲が端点決定に不可欠である。座標消去と接点円の媒介表示の2経路を相互照合し、中心・半径・端点を確認した。図では2種類の射影を分けて示した。

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出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。