Evolton

北海道大学 1991年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

(0,0,1)を通りx軸と平行な直線をlとし、方程式5x3=2y2=zで定まる直線をmとする。直線m上に中心をもつ球Sy軸およびlと接している。球Sの半径と球Sの中心の座標を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 座標設定文字消去

方針

直線 m 上の点を共通値 λ でパラメータ表示し、それを球の中心 C とおく。球が y 軸と直線 l の両方に接するので、中心から2直線までの距離が等しい。距離は2乗で比較し、得られる λ を中心座標へ戻して、最後に半径をどちらか一方の距離で求める。

解答

直線 m5x3=2y2=z で表されている。共通の値を λ とおくと、m 上の点は (λ+35,λ+22,λ) と表される。球の中心をこの点C=(λ+35,λ+22,λ)とおく。 y 軸は (x,z)=(0,0) を満たす直線なので、点 C から y 軸までの距離の2乗は (λ+35)2+λ2 である。

また、直線 l は点 (0,0,1) を通り x 軸に平行であるから l:(s,0,1) と表せる。したがって点 C から l までの距離の2乗は、y 座標と z1 だけを見ればよく (λ+22)2+(λ1)2 である。

球が2直線に接しているので、これら2つの距離は球の半径に等しい。よって距離の2乗を等しくして(λ+35)2+λ2=(λ+22)2+(λ1)2を得る。両辺を整理すると(λ+3)25+λ2=(λ+2)22+λ22λ+1であり、さらに10倍して 2(λ+3)2+10λ2=5(λ+2)2+10λ220λ+10 となる。展開して整理すると 3λ212λ+12=0 すなわち (λ2)2=0 である。したがって λ=2 である。

これを中心の座標に戻すと C=(55,42,2)=(5,22,2) である。半径は、たとえば y 軸までの距離を用いて r2=(5)2+22=9 だから r=3 である。よって 中心 (5,22,2),半径 3 である。

別解

解法2(2直線への等距離条件を先に作る)

方針

球の中心はy軸とlへの距離が等しいため、まず等距離点の条件式を作る。直線mではzを媒介変数にしてx,yを表し、その条件式へ代入する。

解答

球の中心をC=(x,y,z)とする。y軸までの距離の2乗はx2+z2である。一方、l(s,0,1)(sR)と表されるので、lまでの距離の2乗はy2+(z1)2である。球が両方の直線に接するからx2+z2=y2+(z1)2,すなわちx2y2+2z1=0.(1)またCは直線m上にある。共通値がzそのものなのでx=z+35,y=z+22.これらを(1)へ代入すると(z+3)25(z+2)22+2z1=0.10倍して整理すれば3(z2)2=0となり、z=2である。したがってC=(5,22,2).半径をrとすると、y軸までの距離からr2=(5)2+22=9.よって中心 (5,22,2),半径 3である。

総評

空間内の直線までの距離を座標で処理する問題である。目安時間は18分。m のパラメータ表示を正しく作れば、あとは2つの距離の2乗を等しくするだけである。直線 lx 軸方向に伸びているため、距離計算で x 座標を使わない点が大切である。半径は中心が決まったあと、必ず実距離として正の値で答える。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

冊子PDFで見る北大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1991年度 後期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。