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北海道大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

平面上で次の不等式を同時に満たす点P(x,y)の集合をDとする.x0,y0,(2x+y8)(x+y5)0(1) Dを図示せよ.

(2)P(x,y)D上を動くとき,xyの最大値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式方程式・不等式 場合分け、範囲評価、微分による最大最小

方針

積の不等式は2直線 2x+y=8x+y=5 の間にあることを表すが、どちらが上かは交点 (3,2) を境に入れ替わる。さらに第一象限条件により x 軸上の区間も境界になる。(2)は固定した x に対して xy が上側境界で最大になることを使い、境界ごとの2次関数を比較する。

解答

(1)
2直線 y=82x,y=5x の交点は 82x=5x より x=3y=2 である。

積の不等式 (2x+y8)(x+y5)0 は、2つの式の符号が反対または一方が0であることを意味する。したがって、第一象限での領域は次のように分かれる。 0x3 では 5xy82x である。 3x4 では 82xy5x である。 4x5 では、下側の直線 y=82xx 軸より下に来るので 0y5x である。よって D(0,5),(0,8),(3,2),(4,0),(5,0) を順に結んだ折れ線で囲まれる領域である。

(2)
領域内では x0y0 であるから、固定した x に対して xyy が最大のときに最大となる。 0x3 では上側境界が y=82x なので xy=x(82x)=2(x2)2+8 であり、この範囲での最大値は x=2 のときの 8 である。 3x5 では上側境界が y=5x なので xy=x(5x)=(x52)2+254 である。この2次関数の軸 x=52 は範囲の外にあり、x3 では減少する。したがってこの範囲での最大値は x=3 のときの 3(53)=6 である。以上より最大値は 8 であり、そのときの点は (2,4) である。

別解

解法2:境界上の積を平方完成して比較する

方針

積が0となる2直線と座標軸で領域を確定する。xy に内部の最大点があるなら固定した x で上へ動かせるので、上側境界だけを調べればよい。各境界上の積を平方完成し、境界区間と頂点の位置を照合する。

解答

(1)
境界の2直線はy=82x,y=5xであり、交点は (3,2) である。第一象限で積が0以下となる部分を調べると、境界頂点は(0,5),(0,8),(3,2),(4,0),(5,0)である。これらを順に結んだ五角形の内部と境界が D である。

(2)
x,y0 なので、固定した x では上側境界で xy が最大になる。

0x3 では y=82x が上側であり、xy=x(82x)=82(x2)28.等号は (x,y)=(2,4) のときに成り立つ。

3x5 では y=5x が上側であり、xy=x(5x)=254(x52)2.頂点 x=5/2 は区間外で、この区間では減少するため最大値は x=3 での6である。したがって全体の最大値は8であり、最大点は (2,4) である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。符号条件を「2直線の間」と読むだけでは、x=4 以後の下側境界が x 軸に替わる点を落としやすい。(2)は上側境界だけを見ればよい理由を一言入れると答案が締まる。試験場では12分前後で、図の頂点、区間分け、最大値の比較を順に書くのが安全である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1990年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。