方針
積の不等式は2直線 、 の間にあることを表すが、どちらが上かは交点 を境に入れ替わる。さらに第一象限条件により 軸上の区間も境界になる。(2)は固定した に対して が上側境界で最大になることを使い、境界ごとの2次関数を比較する。
解答
(1)
2直線 の交点は より 、 である。
積の不等式 は、2つの式の符号が反対または一方が0であることを意味する。したがって、第一象限での領域は次のように分かれる。 では である。 では である。 では、下側の直線 は 軸より下に来るので である。よって は を順に結んだ折れ線で囲まれる領域である。
(2)
領域内では 、 であるから、固定した に対して は が最大のときに最大となる。 では上側境界が なので であり、この範囲での最大値は のときの である。 では上側境界が なので である。この2次関数の軸 は範囲の外にあり、 では減少する。したがってこの範囲での最大値は のときの である。以上より最大値は であり、そのときの点は である。
別解
解法2:境界上の積を平方完成して比較する
方針
積が0となる2直線と座標軸で領域を確定する。 に内部の最大点があるなら固定した で上へ動かせるので、上側境界だけを調べればよい。各境界上の積を平方完成し、境界区間と頂点の位置を照合する。
解答
(1)
境界の2直線はであり、交点は である。第一象限で積が0以下となる部分を調べると、境界頂点はである。これらを順に結んだ五角形の内部と境界が である。
(2)
なので、固定した では上側境界で が最大になる。
では が上側であり、等号は のときに成り立つ。
では が上側であり、頂点 は区間外で、この区間では減少するため最大値は での6である。したがって全体の最大値はであり、最大点は である。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。符号条件を「2直線の間」と読むだけでは、 以後の下側境界が 軸に替わる点を落としやすい。(2)は上側境界だけを見ればよい理由を一言入れると答案が締まる。試験場では12分前後で、図の頂点、区間分け、最大値の比較を順に書くのが安全である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。