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北海道大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

平面上に3点O(0,0),A(1,0),B(1,0)があり、点Pは内積に関する条件PAPB+3OAOB=0を満たしながら平面上を動いている。

(1) {}点Pの軌跡を求めよ。

(2) {}PAPBの最大値と最小値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安16

ベクトル図形と方程式 内積の利用軌跡、範囲評価

方針

内積条件を座標で展開し、まず点 P の軌跡を円として決定する。積 PAPB は直接扱うより、2乗して PA2PB2 に直すと x だけの式になる。軌跡上で取り得る x の範囲と等号成立点を確認し、最後に積そのものは正であることを使って最大・最小を戻す。

解答

(1) OA=(1,0),OB=(1,0) であるから OAOB=1 である。したがって条件式PAPB+3OAOB=0PAPB=3 となる。

P(x,y) とおくと PA=(1x,y),PB=(1x,y) である。よってPAPB=(1x)(1x)+(y)(y)=x2+y21となる。これが 3 に等しいので x2+y21=3 すなわち x2+y2=4 である。したがって点 P の軌跡は、原点を中心とする半径 2 の円である。

(2)
(1)より、軌跡上では x2+y2=4 である。このときPA2=(x1)2+y2=x2+y22x+1=52x,PB2=(x+1)2+y2=x2+y2+2x+1=5+2xである。求める積を L=PAPB とおくと、L0 であり L2=PA2PB2=(52x)(5+2x)=254x2 である。

x2+y2=4 上では 2x2 であるから 0x24 である。したがって 9254x225 となる。L0 なので 3L5 である。

最大値 5x=0、たとえば P=(0,2) で実現する。最小値 3x=±2、すなわち P=(2,0),(2,0) で実現する。よって 最大値 5,最小値 3 である。

別解

解法2(円の媒介表示と三角関数)

方針

(1) で得た半径2の円をP=(2cosθ,2sinθ)と表す。PA2PB2cosθで表し、その積の範囲を0cos2θ1から求める。

解答

(1) OAOB=1だから、条件はPAPB=3となる。P=(x,y)とおけばPAPB=(1x)(1x)+y2=x2+y21.よって軌跡はx2+y2=4すなわち原点中心、半径2の円である。

(2)

円上の点をP=(2cosθ,2sinθ)と表す。このときPA2=(2cosθ1)2+4sin2θ=54cosθ,PB2=(2cosθ+1)2+4sin2θ=5+4cosθ.したがって(PAPB)2=(54cosθ)(5+4cosθ)=2516cos2θ.0cos2θ1より9(PAPB)225.距離の積は非負なので3PAPB5.最小値3はcosθ=±1、すなわちP=(±2,0)で、最大値5はcosθ=0、すなわちP=(0,±2)で実現する。よって最大値 5,最小値 3である。

総評

内積条件から円を出し、その円上で距離の積を最適化する標準問題である。目安時間は16分。(1)は OAOB=1 の符号を間違えると軌跡が崩れる。(2)では積をそのまま根号で扱わず、正であることを確認してから2乗で比較するのが安全である。最大・最小の等号成立点まで書くと範囲評価の抜けがなくなる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1991年度 前期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。