方針
当たり回数は各回の指示変数の和である。二乗を展開すると Xi2=Xi であり、異なる回の積の期待値は独立性から 1/n2 になる。(3)は得られた式が l に関して増加することを用い、l=n と l=n+1 を比較する。
解答
(1)
各回の当たりを足せばよいのでX=X1+X2+⋯+Xl.(2)
Xi2=Xi であり、E(Xi)=1/n である。また i=j のとき各回は独立だから E(XiXj)=1/n2 である。したがってE(X2)=Ei=1∑lXi2+21≦i<j≦l∑XiXj=nl+2⋅2l(l−1)⋅n21=nl+n2l(l−1).(3)
(2) の式は自然数 l に関して増加する。l=n のときE(X2)=1+nn−1=2−n1<2.一方、l=n+1 のときE(X2)=nn+1+n2n(n+1)=2+n2>2.よって条件を満たす最小の l はl=n+1である。
総評
目安は15分。二乗の展開で交差項に係数2が付くこと、組の個数が l(l−1)/2 であることが採点点になる。E(X)2 と E(X2) を混同しない。最後は二次不等式を解くより l=n,n+1 を比較すると簡潔である。
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出典: 京都大学 1990年度 後期 理系 第6問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。