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京都大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

abは正の実数とする.
C:x2+(ya)2=1,双曲線H:y2x2=b2を考える.
Hの上半分(y座標が正の部分)をH+,下半分(y座標が負の部分)をHとする.

(1) CH+と相異なる2点を共有し,かつHとも相異なる2点を共有するような(a,b)の範囲を図示せよ.

(2) abを適当にとれば,CH+と相異なる4点を共有するようにできるか否か.理由をつけて答えよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式 文字消去判別式、範囲評価

方針

円と双曲線の共有点では,双曲線から x2=y2b2 とおける。これを円の式に代入して,y だけの二次方程式に帰着する。上側の枝で二つの点を持つには一つの解が y>b にあり,下側の枝で二つの点を持つには一つの解が y<b にあることを使う。後半は,二つの y の解がともに b より大きくなる具体例を作ればよい。

解答

(1)

双曲線 H 上では y2x2=b2 であるから x2=y2b2 である。これを円 C の式 x2+(ya)2=1 に代入すると y2b2+(ya)2=1 すなわち 2y22ay+a2b21=0 を得る。この左辺を F(y)=2y22ay+a2b21 とおく。 H+ 上の点では yb であり,さらに y>b なら x=±y2b2 により相異なる二点が得られる。同様に,H 上で相異なる二点を得るには y<b となる解が必要である。

まず H+ と相異なる二点を共有し,かつ H とも相異なる二点を共有する条件を求める。二次関数 F(y) は上に開き,y±F(y) となる。したがって,y>b に解を持ち,かつ y<b に解を持つためには F(b)<0,F(b)<0 であればよいし,また必要でもある。

実際に計算すると F(b)=2b22ab+a2b21=(ab)21, F(b)=2b2+2ab+a2b21=(a+b)21 である。a>0,b>0 より,F(b)<0a+b<1 と同値である。このとき ab<a+b<1 だから F(b)<0 も自動的に成り立つ。逆に,F(b)<0 は必要なので,求める範囲は a>0,b>0,a+b<1 である。図示すれば,第一象限内で直線 a+b=1 より下側の開いた三角形である。

(2)

次に,CH+ と四つの相異なる点を共有するように a,b を選べるかを調べる。これは,上の二次方程式が b より大きい相異なる二つの解を持てばよい。

例えば a=32,b=25 とする。このとき方程式は 2y23y+109100=0 であり,その二つの解は y=34±720 である。小さい方の解についても 34720>25 が成り立つ。なぜなら,これは 157>8,すなわち 7<7 から従うからである。

したがって二つの解はいずれも y>b にある。各解に対して x=±y2b2 の二つの相異なる x が得られ,二つの y も相異なる。よってこの場合,CH+ と四つの相異なる点を共有する。

したがって答えは できる である。

総評

共有点の個数を数えるとき,y の解一つが必ずしも点一つに対応するわけではない。y>b なら x が正負二つに分かれるため,H+ との二点共有になる。一方,y=b では x=0 となり一点にしかならないので,境界を含めないことが重要である。前半では F(b)<0F(b)<0 が根の位置を判定し,条件は a+b<1 に整理される。後半では二つの根がともに b より大きい具体例を示すことで,四点共有が実際に可能であることを確認した。

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出典: 京都大学 1991年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。