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京都大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

C:x2+y2=1を内部に含む楕円D:x2a2+y2b2=1 (a>0,b>0)がある.
D上の1点P(0,b)からCに1つの接線をひき,その延長が再びDと交わる点をQとする.
QからCPQとは異なる接線をひき,その延長が再びDと交わる点をRとする.
RからCQRと異なる接線をひき,その延長が再びDと交わる点をSとすると,S=Pとなった.
このときabの関数として表わせ.

難易度8/ 10計算量8/ 10目安38

図形と方程式三角関数 接線・法線座標設定必要十分条件

方針

単位円の接線を法線形で表す。まず P(0,b) から引ける2本の接線を、m=b21 を用いて対称に書く。第三の接線を一般形 ux+vy=1u2+v2=1 とおき、これが最初の2本の接線と交わる2点を楕円の式に代入する。二つの代入式を比較して第三接線が水平に限られることを出し、y=1y=1 のうち円を内部に含む条件に合う方を選ぶ。

解答

楕円 D が単位円 C を内部に含むので a1,b>1 である。b=1 では P が単位円上にあり、接線の取り方が問題の状況に合わないため、以下 b>1 とする。

単位円の接線は ux+vy=1,u2+v2=1 と表せる。ここで m=b21 とおく。点 P(0,b) を通る単位円の2本の接線は L1: mbx+1by=1,L2: mbx+1by=1 である。実際、どちらも P を通り、原点からの距離が 1 である。

第三の接線を L: ux+vy=1,u2+v2=1 とおく。この接線は L1,L2 とは異なる。L1L の交点を QL2L の交点を R とすると、連立方程式を解いて Q=(bv1mvu,mbumvu) および R=(bv1mv+u,m+bumv+u) である。

これらの点が楕円 x2a2+y2b2=1 上にある条件を代入する。分母を払って m2=b21 を用いると、Q について (bv1){2a2bmu+va2b(b21)vb3+a2(b21)+b2}=0 を得る。同様に R について (bv1){2a2bmu+va2b(b21)vb3+a2(b21)+b2}=0 を得る。

もし bv1=0 なら、v=1/b である。さらに u2+v2=1 から u=±m/b となり、LL1 または L2 と同じになってしまう。これは第三の接線であることに反する。したがって bv10 である。

上の二つの式を引くと 4a2bmu=0 である。ここで a>0b>1m>0 だから u=0 でなければならない。よって u2+v2=1 から v=1 または v=1 であり、第三の接線は y=1またはy=1 に限られる。

まず第三の接線が y=1 の場合を調べる。L1 との交点では mbx+1b=1 より x=b1m である。この点が楕円上にあるので (b1)2m2a2+1b2=1 である。m2=b21 を用いて解くと a=bb+1 となる。しかしこれは a<1 であり、単位円を内部に含む条件 a1 に反する。

したがって第三の接線は y=1 である。このとき L1 との交点では mbx1b=1 より x=b+1m である。この点が楕円上にあるので (b+1)2m2a2+1b2=1 となる。これを解くと a2=b2(b1)2 であり、a>0 だから a=bb1 である。

逆に、b>1 かつ a=bb1 とすれば、2本の接線 L1,L2 と接線 y=1 の3つの交点はすべて楕円 D 上にある。したがって、P から一方の接線をたどり、次に y=1、最後にもう一方の接線をたどると、問題文の手順どおり3回目の次の点は P に戻る。

以上より a=bb1(b>1) である。

総評

難度8、計算量8。接線を一般形で置き、楕円上にあるという条件から第三接線の候補を絞る計算量の大きい問題である。想定時間は38分程度。最初から第三接線を水平だと決めつけると論証が不足するため、ux+vy=1 とおいて、二つの交点条件の差から u=0 を導くのが安全である。最後に y=1a<1 を与えて不適、y=1a=b/(b1) を与える、という必要十分の確認まで書くと答案が締まる。

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出典: 京都大学 1990年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。