方針
末尾が赤か赤以外かで状態を分け,an+1=an+2an−1 を立てる。初期値と特性方程式から一般項を求める。
解答
条件「隣り合った車両の少なくとも一方が赤色」とは,青または黄色の車両が隣り合ってはいけない,ということである。
条件を満たす n 両の塗り方の総数を an とする。また,最後の車両が赤であるものを rn 通り,最後の車両が赤でないものを sn 通りとする。すると an=rn+sn である。 n+1 両の塗り方を考える。最後の車両が赤である場合,その直前の車両の色には追加の制限はない。したがって,前の n 両は条件を満たす任意の塗り方でよく,rn+1=an である。
最後の車両が赤でない場合,最後の色は青または黄色の2通りである。このとき隣り合う n 番目の車両は赤でなければならない。したがって,n 番目までの塗り方は「最後が赤」である条件付きの塗り方であり,sn+1=2rn である。さらに rn=an−1 なので sn+1=2an−1 である。
よって an+1=rn+1+sn+1=an+2an−1 を得る。初期値は a1=3 である。また2両の場合,全9通りのうち,両方とも赤でない 2⋅2=4 通りが条件に反するので a2=9−4=5 である。
漸化式 an+1=an+2an−1 は an+1−2an=−(an−2an−1) と書けるので,一般項は 2n と (−1)n の組合せになる。実際 an=A⋅2n+B⋅(−1)n とおくと,初期値から 2A−B=3,4A+B=5 である。これを解くと A=34,B=−31 である。したがって an=34⋅2n−31(−1)n=32n+2−(−1)n である。
よって求める塗り方の数は 32n+2−(−1)n 通りである。
別解
解法2
方針
赤でない車両の位置を,互いに隣り合わないように先に選ぶ。位置の選び方と青・黄の選び方を掛け,得られた和が同じ漸化式を満たすことを確認する。
解答
赤でない車両が j 両あるとする。その位置は互いに隣り合ってはならない。
選んだ位置を1≦p1<p2<⋯<pj≦n,pr+1≧pr+2とする。qr=pr−(r−1) と変換すると1≦q1<q2<⋯<qj≦n−j+1となる。したがって位置の選び方はj!(n−2j+1)!(n−j+1)!通りである。選ばれた各車両は青または黄色の2通りに塗れるから,総数はj=0∑⌊2n+1⌋j!(n−2j+1)!(n−j+1)!2jである。
この数を bn とおく。末尾が赤なら前の n−1 両は任意であり,末尾が赤でないなら直前は赤で,末尾の色は2通りだからbn=bn−1+2bn−2を満たす。さらに b1=3, b2=5 である。したがって解法1と同じ漸化式・初期値をもち,bn=32n+2−(−1)nを得る。
総評
難度5、計算量5。隣接条件を「赤でない車両が連続しない」と読み替え、末尾の状態で漸化式を作る数え上げ問題で、目安は15分程度である。最後が赤なら前は自由、最後が青・黄なら直前は赤という分岐から an+1=an+2an−1 が出る。初期値 a1=3,a2=5 の確認を誤ると一般項全体がずれる。解法2の位置選択は、隣り合わない j 個の選び方 j!(n−2j+1)!(n−j+1)! を使う方法で、漸化式解の検算として有効である。
冊子PDFで見る京大の場合の数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2005年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。