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京都大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第5問

nkは自然数でknとする.
穴のあいた2k個の白玉と2n2k個の黒玉にひもを通して輪を作る.
このとき適当な2箇所でひもを切ってn個ずつの2組に分け,
どちらの組も白玉k個,黒玉nk個からなるようにできることを示せ.

難易度7/ 10計算量4/ 10目安20

場合の数論証・証明 存在証明、場合分け、図形的解釈

方針

輪の上で連続する n 個の玉を1組として取り出すことを考え,その中に含まれる白玉の個数を追う。始点を1つずらすと,外れる玉と入る玉が1個ずつなので白玉数は高々1しか変わらない。また,ちょうど反対側の連続する n 個は残り半分であり,白玉数は 2kw になる。ある場所で白玉が k 個なら終了,そうでなければ反対側へ始点をずらす途中で離散的な中間値として k を通ることを示す。

解答

輪の玉に,ある向きを決めて順に番号を付ける。番号は 2n を法として考える。始点を i とし,そこから連続する n 個の玉を取り出したとき,その中に含まれる白玉の個数を wi とする。

始点を i から i+1 にずらすと,取り出す n 個の玉から1個が外れ,新しく1個が入るだけである。したがって wi+1wi1 である。また,始点を n 個分ずらした連続 n 個の玉は,もとの n 個のちょうど残りである。白玉は全部で 2k 個だから wi+n=2kwi が成り立つ。

ある i について wi=k なら,その連続する n 個の両端でひもを切ればよい。このとき残りの n 個にも白玉は 2kk=k 個あり,黒玉はそれぞれ nk 個である。

以下,すべての iwik と仮定して矛盾を導く。ある iwi>k なら wi+n=2kwi<k である。始点を i から i+n まで1つずつ動かす間,白玉数は整数値で,しかも1回に高々1しか変化しない。k より大きい値から k より小さい値へ移るには,途中で必ず k をとる。これは仮定に反する。

ある iwi<k の場合も,反対側では wi+n>k となり,同じ議論で途中に k をとる場所が存在する。したがって,必ずある始点 j について wj=k となる。よってその連続する n 個の両端で切れば,2組はいずれも白玉 k 個,黒玉 nk 個からなる。

総評

組合せの数を数えるのではなく,輪上の連続ブロックを動かして存在を示す問題である。目安は20分程度。答案では「1つずらすと白玉数は高々1しか変わらない」「反対側は白玉数 2kwi」の2点を明確に書くこと。途中で k を飛び越えられないという離散的な中間値の説明が採点上の中心になる。

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出典: 京都大学 2006年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。