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京都大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

kを正の整数とし,2kπx(2k+1)πの範囲で定義された2曲線
C1:y=cosxC2:y=1x21+x2を考える.

(1) C1C2は共有点を持つことを示し,その点におけるC1の接線は点(0,1)を通ることを示せ.

(2) C1C2の共有点はただ1つであることを証明せよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

三角関数微分 置換接線・法線、一意性証明

方針

共有点条件 cosx=1x21+x2 は,区間内で x2=kπ+u0uπ2)とおくと,半角公式により tanu=x=2kπ+2u に帰着する。存在は h(u)=tanu2u0 から + へ動くことで示す。接線が (0,1) を通ることは,共有点条件から sinx=2x1+x2 を得て,接線の x=0 での値を計算する。(2)は h(u)=1cos2u2 の符号で,解が u>π4 にただ1つであることを示す。

解答

(1)

共有点の x 座標は cosx=1x21+x2 を満たす。区間は 2kπx(2k+1)π であり,k は正の整数である。 u=x2kπ とおくと 0uπ2,x=2kπ+2u である。右端 u=π2,すなわち x=(2k+1)π では cosx=1 である一方,1x21+x2>1 なので共有点にはならない。したがって,解を探す範囲は 0u<π2 でよい。

半角公式 cosx=1tan2(x2)1+tan2(x2) を用いる。この区間では x2=kπ+u なので tanx2=tanu0 である。共有点条件は 1tan2u1+tan2u=1x21+x2 であるから,整理すると tan2u=x2 である。tanu0 かつ x>0 より,これは tanu=x=2kπ+2u と同値である。

そこで h(u)=tanu2u とおく。u=0 では h(0)=0<2kπ であり,uπ20 のとき h(u)+ である。したがって,中間値の考え方により h(u)=2kπ を満たす u が存在する。よって C1C2 は共有点をもつ。

その共有点の x 座標を x0 とする。上の同値変形より tanx02=x0 である。したがって半角公式から sinx0=2tan(x02)1+tan2(x02)=2x01+x02 である。また共有点なので cosx0=1x021+x02 である。

曲線 C1:y=cosxx=x0 における接線は y=cosx0sinx0(Xx0) である。ここで X=0 を代入するとy=cosx0+x0sinx0=1x021+x02+x02x01+x02=1+x021+x02=1である。したがって,この接線は点 (0,1) を通る。

(2)

(1) より,共有点の個数は h(u)=2kπ(0u<π2) の解の個数と等しい。ただし h(u)=tanu2u である。

微分すると h(u)=1cos2u2 である。0u<π4 では cos2u>12 なので h(u)<0 である。また u=π4 では h(u)=0 である。したがって 0uπ4 では h(u)h(0)=0<2kπ であり,この範囲に解はない。

一方,π4<u<π2 では cos2u<12 なので h(u)>0 である。よって h(u) はこの区間で狭義に増加する。さらに h(π4)=1π2<2kπ であり,h(u)+(uπ20) である。したがって h(u)=2kπ の解は π4<u<π2 にただ1つ存在する。

よって C1C2 の共有点はただ1つである。

総評

難度7、計算量6。共有点条件を半角の方程式 tanu=2kπ+2u に変形し、増減で存在と一意性を示す問題で、目安は25分程度である。半角公式を使ったあと、tanu0x>0 により tan2u=x2 から tanu=x としてよいことを明記するのが重要である。接線の確認は、共有点条件だけでなく sinx0=2x01+x02 も使う。(2)では [0,π4] に解がないことと、(π4,π2) で狭義増加することを分けて書くと、ただ1つである理由が明確になる。

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出典: 京都大学 2005年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。