方針
頂点を とする。隣り合う2頂点の間には、正 角形の辺と外接円の弧の2本がある。頂点 からの経路は、最初の進行方向、各区間で最初に使う線、折り返し位置の3段階で数える。辺の中点 を始点にする場合は、頂点始点の経路のちょうど半分と対応する。
解答
正 角形の頂点を、 から順にとする。隣り合う2頂点の間には、正 角形の辺と外接円の弧の2本がある。
まず を求める。 を出発するとき、頂点をたどる向きは時計回り・反時計回りの2通りである。向きを一つ固定する。
各 について、 と の間を最初に通るとき、正 角形の辺と円弧のどちらを使うかは2通りである。ただし添字は の次を1とする。したがって、各区間で最初に使う線の選び方は通りである。各区間を2回目に通る線は、最初に使わなかった方へ一意に決まる。
この選択を固定した経路には、次の 通りがある。実際、未使用の線へ移る位置を決めれば、その後は全ての未使用線を重複なく通って へ戻る順序が一意に決まる。逆に一筆書きでは、2回目の通過へ移る位置は「なし」または1頂点に限られるから、これで重複も漏れもない。
したがって、最初の向き2通りも掛けるとである。
次に、辺 の中点を とする。上で数えた 始点の経路のうち、 の正 角形の辺を最初の周回で使うものはちょうど半数である。各区間の「辺・円弧」の選択を入れ替える対応によって、半数であることが分かる。
そのような閉じた経路を で切って始点と終点を に移すと、 始点の一筆書きが一意に得られる。逆に 始点の一筆書きを でつなぎ、始点を へ移せば元の経路へ戻る。よってである。
以上よりを得る。
隣接頂点間ごとに「辺」と「円弧」の2本がある。
総評
図形を、隣接頂点間に2本ずつ線を持つグラフとして捉える難問である。想定時間は25分以上、難易度は8、計算量は5程度。進行方向2通り、各区間で先に使う線の選択 通り、折り返し位置 通りを独立に数えると が得られる。 始点は単に最初の線が2通りという説明だけでは不十分で、 始点の経路の半数との全単射を示す必要がある。