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京都大学 2004年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

n を自然数とする。次の3つの不等式 (1)、(2)、(3) をすべて満たす自然数の組 (a,b,c,d) はいくつあるか。n を用いて表せ。

(1) 1a<dn

(2) ab<d

(3) a<cd

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

場合の数 数え上げ和の計算、計算整理

方針

まず a,d を固定し、差 m=da で整理する。条件 ab<d から bm 通り、条件 a<cd から cm 通り選べる。差が m である (a,d)a=1,2,,nmnm 通りなので、合計は m=1n1(nm)m2 になる。最後に2乗和・3乗和で閉じた式にする。

解答

(1) 1a<dn のもとで両端を固定する。

(2) ab<d から b の選択数を数える。

(3) a<cd から c の選択数を数える。

a,d を先に固定する。条件(1)より 1a<dn である。ここで m=da とおくと、m1,2,,n1 のいずれかである。

m を固定すると、d=a+mn だから a=1,2,,nm であり、(a,d) の選び方は nm 通りである。

次に b,c の選び方を数える。条件(2)より ab<d=a+m であるから、ba,a+1,,a+m1m 通りである。また条件(3)より a<cd=a+m であるから、ca+1,a+2,,a+mm 通りである。bc は互いに独立に選べるので、固定した (a,d) に対して (b,c)m2 通りである。

したがって求める個数は m=1n1(nm)m2 である。これを計算するとm=1n1(nm)m2=nm=1n1m2m=1n1m3=n(n1)n(2n1)6{n(n1)2}2=n2(n1)(2n1)6n2(n1)24=n2(n1)(n+1)12.よって答えは n2(n1)(n+1)12 である。

別解

解法2(二重和から差でまとめる)

方針

(a,d) を先に動かし、各組に対する (b,c) の個数を (da)2 と書く。二重和を差 m=da ごとにまとめる。

解答

(1) a<d を満たす両端を取る。

(2) b の範囲には da 個の整数がある。

(3) c の範囲にも da 個の整数がある。

1a<dn を固定すると、ab<d,a<cdより bc はそれぞれ da 通りに選べる。したがって個数は1a<dn(da)2.ここで m=da とすると、差が m である (a,d)nm 組あるからm=1n1(nm)m2=nm=1n1m2m=1n1m3=n2(n1)(n+1)12.よって求める個数はn2(n1)(n+1)12である。

総評

難度5、計算量4。目安時間は14〜18分。4つの文字を同時に扱うと見通しが悪いが、両端 a,d を先に固定し、差 m=da でまとめると一気に単純になる。b は左端を含み右端を含まない m 通り、c は左端を含まず右端を含む m 通りで、どちらも同じ m 通りになる点が要点である。最後の和は2乗和と3乗和を使うだけだが、m=1 から n1 までであること、差 m(a,d)nm 通りであることを明記すると漏れや重複を防げる。

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出典: 京都大学 2004年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。