方針
接点P=(x,y)では、半径(x,y−t)と接線方向(x,y)が直交する。この条件と円の方程式から、x,yをt,rで表す。与えられたrの式により、0<t≦1では直線y=x、t>1では放物線y=2x2になる。(2)では、曲線とy=1/4, x=1で囲まれる領域を、x=1/2で直線部分と放物線部分に分け、x軸まわりのワッシャーで積分する。
解答
(1)
接点をP=(x,y)とする。円の中心は(0,t)であるから、半径方向のベクトルは (x,y−t) であり、原点から接点へ向かう接線方向のベクトルは (x,y) である。半径と接線は直交するので x2+y(y−t)=0 である。またPは円上にあるから x2+(y−t)2=r2 である。これらを解くと y=t−tr2,x=trt2−r2 である。正の傾きの接線を考えるのでx>0をとる。 0<t≦1ではr=t/2であるから x=2t,y=2t である。したがって軌跡は y=x,0<x≦21 である。 t>1ではr2=t/2であるから y=t−21 である。また x2=t2r2(t2−r2)=2t−1/2 なので y=2x2 である。このときt>1よりx>1/2である。したがって軌跡は、0<x≦1/2で直線y=x、x>1/2で放物線y=2x2をつないだ曲線である。
(2)
求める図形は、下側がy=1/4、右端がx=1、上側が(1)で求めた曲線である。1/4≦x≦1/2では上側がy=x、1/2≦x≦1では上側がy=2x2である。
したがって、x軸のまわりに回転してできる体積VはV=π∫1/41/2(x2−161)dx+π∫1/21((2x2)2−161)dxである。計算すると ∫1/41/2(x2−161)dx=481 であり∫1/21(4x4−161)dx=160119となる。よって V=480367π である。
別解
解法2
方針
接線を y=kx とおく。中心から直線までの距離が半径 r に等しい条件と、中心から直線へ下ろした垂線の足の公式から接点を求める。回転体は円板差を2区間で積分する。
解答
(1)
l:y=kx (k>0) とおく。中心 (0,t) から l までの距離が r だからk2+1tk=r.中心から l への垂足、すなわち接点はP=(k2+1tk,k2+1tk2).距離条件を用いて消去するとx=trt2−r2,y=t−tr2.0<t≦1 では r=t/2 よりx=y=2t,従って y=x, 0<x≦1/2。t>1 では r2=t/2 よりy=t−21,x2=2t−1/2,従ってy=2x2,x>21.(2)V=π∫1/41/2(x2−161)dx+π∫1/21(4x4−161)dx=π(481+160119)=480367π.\Needspace{9cm}
総評
接線の接点を座標化し、軌跡を回転体の体積へつなげる問題で、目安時間は35分前後。接点では半径と接線が直交するため、(x,y−t)⋅(x,y)=0を立てるのが出発点である。軌跡はt=1を境に直線部分と放物線部分に分かれ、接続点は(1/2,1/2)である。(2)では下側の直線y=1/4を内半径として引くため、単なるπ∫y2dxではなく差を積分する。
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出典: 九州大学 1997年度 後期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。