方針
(1) (2)は を代入して二重和の順序を交換し、二項定理による望遠和にする。(3)では とした公式が の倍数になることを利用する。 の倍数性を仮定し、 を代入すると、未知の最後の項は だけになる。 より なので帰納法が閉じる。
解答
(1)
では だから では なので(2)二項定理よりしたがって(3)
(1)に を代入するとゆえに、任意の について は の倍数である。について、 が の倍数であることを に関する帰納法で示す。
のとき、(2)で とすれば は素数なので である。したがって次に とし、を仮定する。(2)で とすると左辺と の各項は の倍数である。したがって最後の項も の倍数である。ここでだから である。よって以上の帰納法によりはすべて の倍数である。
別解
解法2(非零剰余の並べ替え)
方針
(3) だけを別の見方で示す。法 で の根は高々 個なので、 の中に となる がある。 の剰余は非零剰余全体の並べ替えであるため、べき和は 倍しても変わらない。差を取れば結論が出る。
解答
(3) の別解を固定する。
まず、 の中にとなる が存在することを示す。法 では、0でない 次多項式がもつ相異なる根は高々 個である。これは、根を1つ見つけるたびに因数定理で1次因子を取り出すことを繰り返せば分かる。
もしすべての非零剰余 が を満たすなら、 次多項式 は 個の相異なる根をもつ。しかしなので矛盾する。よって (1) を満たす が存在する。
は素数で だからを で割った余りは、順序を除いてと一致する。したがってゆえに(1)より なのでこれは のすべてについて成り立つ。
総評
難度7、目安時間24分。主解の核心は、前半で得た の公式を後半へ再利用し、 によって未知の だけを残すことにある。帰納法では範囲 を書き、素数 が係数 を割らないことを明示する。別解は非零剰余の置換を使う実質的に異なる方法であるが、「 の根が高々 個」という補題を法 の因数定理から説明しないと飛躍になる。主解は出題の流れ、別解は合同式の構造を見せる答案である。