方針
床関数は整数部分と小数部分に分けて処理する。,, とおくと, は なら , なら である。(1) は初項 を2区間に分けて直接描く。(2)(3) は小数部分が 以上なら増加し,減少するなら小数部分が となって整数部分が1下がることを示す。(4) は減少が続く間 となるため,一次漸化式を解く。
解答
(1) である。 のとき であるから である。一方, のとき であるから である。
したがって点 の軌跡は と である。前者は を含み を含まない線分,後者は を含み を含まない線分である。
(2) とおく。仮定 は を意味する。このとき であるから である。したがって である。 より となるので である。
(3) とする。(2) の対偶より である。したがって であり,漸化式から である。
さらに ,, とおく。もし なら となり, に反する。よって である。このとき だから である。したがって である。
(4) が成り立つとする。 で だから である。また (3) より,減少が1回起こるごとに整数部分は1だけ小さくなる。したがって である。
特に では を満たす。ここで とおくとである。よって であり, である。したがって である。特に である。
別解
解法2(明示式を推測して数学的帰納法で確定する)
方針
(1) 〜(3) は小数部分で分岐する。(4) は減少時の整数部分 を使って明示式を推測し,数学的帰納法で確定する。
解答
(1) では , では である。したがって軌跡は解法1の図の2線分となる。
(2) ,, と分ける。 なら であるから, である。
(3) なら (2) の対偶から であり, では等号となるので実際には である。このとき , となる。
(4) とする。 と (3) から である。したがって減少が続く間は である。最初の数項はとなるのでを予想する。
実際, では右辺は である。 で成り立つと仮定するととなるから,数学的帰納法により明示式が確定する。よってである。
総評
難度6、計算量5。想定時間は20分程度。床関数を含む漸化式を,小数部分 が 未満か以上かで分ける問題である。(2)(3) は符号だけでなく,減少時に整数部分がちょうど1下がることまで示すのが要点になる。(4) はその整数部分の推移を使って普通の一次漸化式に戻せばよい。 の場合は減少にならないため,(3) で と確認する点が細かい落とし穴である。 別解では最初の数項から一般項を予想し,帰納法で符号・定数項まで検算できる。