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名古屋大学 2021年度
理系数学 第4問

問題

を満たす実数に対し,数列

という漸化式で定める。ただし以下の最大の整数を表す。以下の問に答えよ。

(1) の範囲を動くとき,点の軌跡を平面上に図示せよ。

(2) ならば,であることを示せ。

(3) ならば,かつであることを示せ。

(4) ある2以上の自然数に対して,が成り立つとする。このときの式で表せ。

出典:名古屋大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

解法1(整数部分を追って一次漸化式へ直す)

床関数は整数部分と小数部分に分けて処理する。 とおくと, なら なら である。(1) は初項 を2区間に分けて直接描く。(2)(3) は小数部分が 以上なら増加し,減少するなら小数部分が となって整数部分が1下がることを示す。(4) は減少が続く間 となるため,一次漸化式を解く。

解法2(明示式を推測して数学的帰納法で確定する)

(1)〜(3) は小数部分で分岐する。(4) は減少時の整数部分 を使って明示式を推測し,数学的帰納法で確定する。

解答

解法1(整数部分を追って一次漸化式へ直す)

(1)

である。 のとき であるから である。一方, のとき であるから である。

したがって点 の軌跡は である。前者は を含み を含まない線分,後者は を含み を含まない線分である。

名古屋大学 2021年度 第4問の図1

(2)

とおく。仮定 を意味する。このとき であるから である。したがって である。 より となるので である。

(3)

とする。(2) の対偶より である。したがって であり,漸化式から である。

さらに とおく。もし なら となり, に反する。よって である。このとき だから である。したがって である。

(4)

が成り立つとする。 だから である。また (3) より,減少が1回起こるごとに整数部分は1だけ小さくなる。したがって である。

特に では を満たす。ここで とおくと

である。よって であり, である。したがって である。特に である。

解法2(明示式を推測して数学的帰納法で確定する)

(1)

では では である。したがって軌跡は解法1の図の2線分となる。

(2)

と分ける。 なら であるから, である。

(3)

なら (2) の対偶から であり, では等号となるので実際には である。このとき となる。

(4)

とする。 と (3) から である。したがって減少が続く間は である。最初の数項は

となるので

を予想する。

実際, では右辺は である。 で成り立つと仮定すると

となるから,数学的帰納法により明示式が確定する。よって

である。