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名古屋大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

a を1より大きい実数とする。

(1)
関数 y=axy=logax のグラフの共有点は、存在すれば直線 y=x 上にあることを示せ。

(2)
関数 y=axy=logax のグラフの共有点は2個以下であることを示せ。

(3)
2つのグラフの共有点が1個であるとする。このときの共有点の座標と a の値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

指数・対数微分関数 逆算、微分による最大最小、一意性証明、接線・法線

方針

2つの関数は互いに逆関数である。共有点 (x,y) では y=axx=ay が同時に成り立ち、a>1 の単調性から x=y を示せる。共有点は方程式 ax=x の正の解に対応するので、ϕ(x)=axx の強い凸性から零点が2個以下であることを示す。1個だけなら最小点で接するため、ϕ(x)=ϕ(x)=0 を解く。

解答

(1)

共有点を (x,y) とする。y=ax,y=logaxであり、後式は x=ay と同値である。もし x>y なら、a>1 より ax>ay である。一方 ax=y,ay=x だから y>x となり矛盾する。x<y も同様に矛盾する。したがってx=y,すなわち共有点は直線 y=x 上にある。

(2)

(1) より共有点は方程式ax=xの正の解 (x,x) に対応する。ϕ(x)=axxとおくとϕ(x)=axloga1,ϕ(x)=ax(loga)2>0.よって ϕ は狭義単調増加である。

もし ϕ が3個以上の零点をもてば、ロルの定理により、その間に ϕ の零点が少なくとも2個存在する。しかし ϕ は狭義単調増加なので不可能である。したがって共有点は2個以下である。

(3) ϕ(0)=1>0,limxϕ(x)=+.さらに ϕ は下に凸である。正の零点が1個だけなら、その点で x 軸に接するのでax=x,axloga=1.第1式を第2式へ代入してxloga=1.また第1式の両辺の対数をとるとxloga=logx.よって logx=1、すなわち x=e である。さらにloga=1eだからa=e1/e.共有点は(e,e)である。

別解

解法2

方針

共有点が y=x 上にあることを示した後、ax=x の両辺の対数をとって loga=(logx)/x とする。関数 h(x)=(logx)/xx=e でただ1つの最大値 1/e をもつため、水平線 y=loga との交点数から (2)(3) を同時に判定できる。

解答

(1)

共有点ではy=ax,x=ay.at は狭義単調増加なので、x>yx<y はどちらも左右の大小を逆転させて矛盾する。よって x=y である。

(2)

共有点の x 座標は ax=x を満たす。両辺の対数をとるとloga=logxx.h(x)=logxx(x>0)とおけばh(x)=1logxx2.したがって h0<x<e で増加し、x>e で減少する。ゆえに水平線 y=loga との交点は高々2個である。

(3)

h の最大値はh(e)=1e.loga>0 であり、水平線との交点がちょうど1個になるのは最大点に接するときだけである。したがってloga=1e,x=e.よってa=e1/e,共有点は (e,e).

総評

難度5、目安時間20分。逆関数のグラフが直線 y=x に関して対称であることを、a>1 の単調性で厳密に示す。(2)(3)は、下に凸な ϕ(x)=axx を使う方法と、山型の h(x)=(logx)/x を使う方法がある。共有点が1個のときは単に「接する」と述べるだけでなく、両端で ϕ>0 となること、または h の最大値であることを根拠にする。

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出典: 名古屋大学 2018年度 前期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。