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名古屋大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

1つのサイコロを3回投げる。1回目に出る目をa,2回目に出る目をb,3回目に出る目をcとする。
なお,サイコロは1から6までの目が等確率で出るものとする。

(1) 2次方程式x2bx+c=0が少なくとも1つ整数解をもつ確率を求めよ。

(2) 2次方程式ax2bx+c=0のすべての解が整数である確率を求めよ。

(3) 2次方程式ax2bx+c=0が少なくとも1つ整数解をもつ確率を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

確率場合の数方程式・不等式 数え上げ、解と係数の関係、判別式状態分類

方針

出る目の範囲が1から6までと小さいので、整数根を r,s とおいて解と係数の関係を使う。(1)(2)は正の整数根の組を列挙し、(3)は整数根 r を1つ固定して c=r(bar) を満たす (b,c) を重複なく数える。

解答

(1)
x2bx+c=0 が整数根を1つもてば、もう一方の根も整数である。2根を r,s とするとr+s=b,rs=c.b,c>0 なので r,s は正の整数である。rs として 1b,c6 を満たす組を並べると(r,s)(b,c)(1,1)(2,1)(1,2)(3,2)(1,3)(4,3)(1,4)(5,4)(1,5)(6,5)(2,2)(4,4)(2,3)(5,6)の7通りである。a は自由に6通り選べるので6763=736となる。

(2)
すべての根が整数であるとき、正の整数 r,s を用いてax2bx+c=a(xr)(xs)と書ける。したがってb=a(r+s),c=ars.rs として列挙するとa(r,s)個数1(1,1),(1,2),(1,3),(1,4),(1,5),(2,2),(2,3)72(1,1),(1,2)23(1,1)14,5,6なし0である。よって条件を満たす出方は10通りであり、確率は1063=5108である。

(3)
整数根を r とするとar2br+c=0よりc=r(bar)である。c>0 だから r>0 かつ b>ar である。各 a について、条件を満たす異なる (b,c) を並べるとa(b,c)個数1(2,1),(3,2),(4,3),(4,4),(5,4),(5,6),(6,5)72(3,1),(4,2),(5,2),(5,3),(6,4)53(4,1),(5,2),(6,3)34(5,1),(6,2)25(6,1)16なし0となる。合計は7+5+3+2+1=18通りである。したがって求める確率は1863=112である。

別解

解法2

方針

判別式 D=b24ac を用いる。2次方程式が実数の整数根をもつには D が平方数であり、解の公式の分子 b±D に適切な整除条件が必要である。範囲が小さいため、平方数と整除条件の表で数える。

解答

(1)
このときD=b24cである。最高次係数が1なので、D=q2 となる非負整数 q があればx=b±q2はともに整数になる。1b,c6 の範囲で調べると(b,c)=(2,1),(3,2),(4,3),(4,4),(5,4),(5,6),(6,5)の7通りである。したがって6763=736.(2)
判別式D=b24acが平方数 q2 であり、さらにb+q,bqがともに 2a の倍数であることが必要十分である。全候補を表にするとa(b,c)個数1(2,1),(3,2),(4,3),(4,4),(5,4),(5,6),(6,5)72(4,2),(6,4)23(6,3)14,5,6なし0となる。よって7+2+163=5108.(3)
少なくとも一方が整数根である条件は、D=q2 に加えてb+qまたはbqの少なくとも一方が 2a の倍数になることである。この条件で 1a,b,c6 を調べるとa123456個数753210である。したがって7+5+3+2+163=18216=112となる。

総評

難度6、目安時間25分。(1)では最高次係数が1なので「整数根を1つもてば他方も整数」という点、(2)では両方の根が整数であるため a(xr)(xs) と書ける点が重要である。(3)は同じ (a,b,c) が2つの整数根から重複して現れる場合があるため、根の個数ではなく異なる (b,c) を数える。最終値は216通りの全列挙でも検算済みである。

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出典: 名古屋大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。