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名古屋大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

空間内にBAC=π2の直角二等辺三角形ABCと平面Pがある。
点AはP上にあり,点Bと点CはP上にはなく,Pに関して同じ側に位置している。
点B,CからPに下ろした垂線とPとの交点をそれぞれB',C'とする。

(1) ABAC+BBCC=0を示せ。

(2) BAC>π2を示せ。

(3) P上の三角形AB'C'の辺の長さは短いものから4,21,7であった。
このとき,辺ABの長さを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算内積の利用図形的解釈、場合分け

方針

ベクトル AB,AC を平面 P 上の成分と垂直成分に分解する。交差項が0になるため、直交条件から(1)が直ちに得られる。(3)では射影三角形の鈍角に向かい合う辺を特定し、垂線の長さの積と差を求める。

解答

(1)
B,C は垂線の足なのでAB=AB+BB,AC=AC+CC.平面 P 上のベクトルと、平面 P に垂直なベクトルとの内積は0である。したがってABAC=ABAC+BBCC.BAC=π/2 より左辺は0だからABAC+BBCC=0が示された。

(2)
B,C は平面 P の同じ側にあるので、垂直成分は同じ向きである。しかも両点は平面上にないからBBCC>0.(1)よりABAC<0である。したがってBAC>π2が示された。

(3)
BAC は鈍角なので、その対辺 BC が最長である。よってBC=7,{AB,AC}={4,21}.余弦定理の内積表示からABAC=AB2+AC2BC22=16+21492=6.(1)によりBBCC=6.BB=s, CC=t とおくと、同じ向きの垂直ベクトルなのでst=6.まず AB=4, AC=21 とする。AB=AC だから16+s2=21+t2,s2t2=5.これと st=6 からs=3,t=2を得る。したがってAB=42+32=5.AB,AC を入れ替えた場合は s,t も入れ替わるだけで、同じく AB=5 となる。

別解

解法2

方針

平面 Pz=0 とする座標を置き、平面上の成分を2次元ベクトル、平面までの高さを正数 s,t とする。(3)では共通の斜辺長の二乗を X とおき、st=6 から X の2次方程式を作って直接求める。

解答

(1)
平面 Pz=0、点 A を原点とする。2次元ベクトル u,v と正数 s,t を用いてB=(u,s),C=(v,t)と書けばB=(u,0),C=(v,0).ABAC だから0=ABAC=uv+st.これはABAC+BBCC=0そのものである。

(2)
s,t>0 なのでuv=st<0.よって平面上のベクトル AB,AC のなす角は鈍角でありBAC>π2.(3)
(2)から最長辺は BC=7 であり{u2,v2}={16,21}.また49=uv2=16+212uvだからuv=6,st=6.共通の長さの二乗をX=AB2=AC2とおく。高さの二乗は順序によらず{s2,t2}={X16,X21}である。st=6 の両辺を2乗して(X16)(X21)=36.すなわちX237X+300=0,(X12)(X25)=0.X>21 だから X=25 である。したがってAB=X=5.

総評

難度5、目安時間20分。直角条件を「平面上の成分」と「平面に垂直な成分」に分けることが全設問を貫く。図を添えると、同じ側にあるため垂直成分の内積が正になる理由が明確になる。(3)では鈍角の対辺が7であることを最初に確定し、AB,AC の割当てを入れ替えても答えが変わらないことを確認したい。

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出典: 名古屋大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。