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名古屋大学 2020年度
文系数学 第2問

問題

(1) 平面上にをみたす相異なる4点がある。このときならば,三角形は正三角形であることを示せ。

(2) 空間内にをみたす相異なる5点がある。またからを含む平面におろした垂線の足をとする。このとき,以下の2つの命題を示せ。

命題(i) ならば,三角形は正三角形である。

命題(ii) かつならば,四面体は正四面体である。

出典:名古屋大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問

方針

解法1(直交成分と内積で示す方法)

平面上の3本の単位ベクトルでは、和が0であることから各内積を求める。空間では 方向と平面 内の成分に直交分解し、等号条件から平面内成分の和が0であることを導く。

解法2(重心と外心の一致を使う方法)

3点の位置ベクトルの平均を重心の位置ベクトルとして読む。重心が同時に外心になる三角形は正三角形である、という幾何的事実に帰着させる。

解答

解法1(直交成分と内積で示す方法)

(1)

の両辺の長さの2乗を比べると

だから

同様に、他の2組の内積も である。したがって

同様に なので、三角形 は正三角形である。

(2)

命題(i)

とおく。 は平面 に垂直で、 はこの平面内にある。また

は相異なるので、この共通の長さは0ではない。

3本の位置ベクトルの和は

右辺の2成分は直交するから

仮定より左辺は なので

共通の長さで割って(1)を適用すれば、三角形 は正三角形である。

命題(ii)

4本の位置ベクトルの和が0なので

命題(i)より、三角形 は正三角形である。また命題(i)の証明から

である。したがって

正三角形 の中心 から頂点までの距離を用いると

さらに で、 は平面 に垂直だから

同様に である。6辺がすべて等しいので、四面体 は正四面体である。

名古屋大学 2020年度 第2問の図1

解法2(重心と外心の一致を使う方法)

まず次の事実を用いる。

三角形の重心 が外心でもあるなら、その三角形は正三角形である。実際、頂点 と辺 の中点 を結ぶと

外接円の半径を とすれば だから である。 より

したがって である。他の2辺も同じである。

(1)

三角形 の重心を とすると

よって である。一方、 なので は外心でもある。重心と外心が一致するため、三角形 は正三角形である。

(2)

命題(i)

三角形 の重心を とすると

は平面 上にあり、 からこの平面への垂線の足である。したがって直角三角形 より

等号は のときに限る。仮定は だから である。

さらに

より である。ゆえに は外心であり、同時に重心 でもある。上の事実から三角形 は正三角形である。

命題(ii)

仮定から

命題(i)より は正三角形で、その重心は である。ゆえに

したがって である。また

正三角形の外接円半径と辺の関係から

垂直関係より

よって6辺が等しく、四面体 は正四面体である。