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岡山大学 2021年度 前期理系数学 第2問

zは複素数で,z0,z±1とする.このとき,以下の問いに答えよ.

(1) 複素数平面上の3A(1),B(z),C(z2)が一直線上にあるためのzについての必要十分条件を求めよ.

(2) 複素数平面上の3A(1),B(z),C(z2)Cを直角とする直角三角形の3頂点になるようなz全体の表す図形を複素数平面上に図示せよ.

(3) 複素数平面上の3A(1),B(z),C(z2)が直角三角形の3頂点になるようなz全体の表す図形を複素数平面上に図示せよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、軌跡図形的解釈、計算整理

方針

一直線上は (z21)/(z1)=z+1 が実数である条件にする。直角条件は,2つの複素数の比が純虚数になることを用い,それぞれの頂点での条件を z=x+yi の軌跡に直す。

解答

(1)
z1 より,z21z1=z+1である。3点 A(1),B(z),C(z2) が一直線上にあるための必要十分条件は,ABAC の比が実数であることである。したがってz+1 が実数であればよい。よって求める条件はz は実数,かつ z0,±1である。

(2)
z=x+yi とおく。角 C が直角であるための必要十分条件は1z2zz2が純虚数であることである。ここで1z2zz2=(1z)(1+z)z(1z)=1+1zであるから,実部が0であればよい。すなわち1+xx2+y2=0である。よってx2+y2+x=0となり,(x+12)2+y2=14である。ただし z=0,1 は除く。したがって図形は,中心 (1/2,0),半径 1/2 の円から点 0,1 を除いたものである。

(3)
直角が A にあるとき,z21z1=z+1が純虚数であるから,z+1 の実部は0である。したがって x=1 である。ただし z=1 は除く。

直角が B にあるとき,z2z1z=zが純虚数であるからx=0である。ただし z=0 は除く。

直角が C にあるときは(2)より(x+12)2+y2=14であり,z=0,1 を除く。

したがって求める図形は,x=0 (z0),x=1 (z1),および(x+12)2+y2=14(z0,1)の和集合である。

別解

解法2(内積で3つの直角条件を統一)

方針

複素数 u,v が表すベクトルの内積を Re(uv) で表す。各頂点の2辺の内積を因数分解すると,2本の直線と1つの円が同じ計算で得られる。

解答

(1)
A から見た2辺を複素数で表すとAB=z1,AC=z21=(z1)(z+1)である。z1 なので,これらが平行であるための必要十分条件は z+1 が実数であることである。したがってImz=0であり,除外条件を合わせると z0,±1 以外の実数である。

(2)
z=x+yi とおく。角 C が直角である条件はCACB=0である。複素数による内積を用いるとCACB=Re((1z2)(zz2))=1z2Re((1+z)z)=1z2(x2+y2+x)である。z1 より,求める条件はx2+y2+x=0すなわち(x+12)2+y2=14である。点 z=0,1 は除く。

(3)
同じ内積計算を各頂点で行う。角 A が直角である条件はRe((z1)(z21))=z12(x+1)=0だから x=1 である。角 B が直角である条件はRe((1z)(z2z))=1z2x=0だから x=0 である。角 C が直角である条件は(2)の円である。したがって,求める軌跡は次図の太線部分である。

すなわちx=0 (z0),x=1 (z1),(x+12)2+y2=14 (z0,1)の和集合である。

総評

難度5,計算量5。想定時間は20分程度。複素数の比が実数なら平行,純虚数なら直交という基本事実を使えるかが中心である。各直角の頂点を取り違えないこと,除外点 (0,pm1) を最後に確認することが得点の安定に直結する。

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出典: 岡山大学 2021年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。