方針
(1) は各を(奇数)と分ける。かつはの因数なのでは整数であり,和全体も整数。奇偶は,かつ,つまりの項だけが奇数になることから示す。(2)はが整数と仮定し,ならが偶数になって(1)に矛盾することを使う。よってを直接調べる。(3)はを16で割った余りで調べ,小数部分をとして求める。
解答
(1) を任意にとり, と表す。ただしは奇数である。は以下の最大の整数なので である。したがってならである。またはを満たす奇数なので,の因数である。
よって は整数である。したがって は整数である。
次に奇偶を調べる。上の項 が奇数となるには,でなければならない。つまりである。このときだから,奇数はに限られる。したがって奇数の項はに対応する1項だけであり,他の項はすべて偶数である。
よって和は奇数の整数である。
(2) となるなら,は整数である。もしならであり,は奇数5を因数にもつ。このとき である。右辺は整数であり,しかもなので偶数である。これは(1)で示した「奇数の整数」に反する。したがって であり, である。
そこでを調べる。はである。このうち の形でが正の整数になるのは だけである。よって である。
(3) ではであるから,(1)より は奇数の整数である。の小数部分を求めるには,この整数を16で割った余りを求めればよい。 である。が奇数のとき,はを割り切るので,は16の倍数であり,16で割った余りは0である。偶数について余りを調べると,である。したがって である。
よってある整数を用いて と書ける。したがって であり,求める小数部分は である。
別解
解法2
方針
(1) からを既約分数にしたときの分母に含まれる2の最高冪がちょうどであることを読み取る。(2)は右辺の分母20と比較してを得る。(3)は偶数を2で割れる回数ごとにまとめ,各項の小数部分だけを加える。
解答
(1) (は奇数)と書く。よりであり,奇数はの因数だからは整数である。したがっては整数である。この項が奇数になるのはのときだけであり,からその場合は,すなわちだけである。よって和には奇数項がちょうど1つあり,は奇数の整数である。
さらにを既約分数で表すと,は奇数であるから,上の奇数性はに含まれる2の最高冪がちょうどであることも示している。
(2) なら,既約化した分母に含まれる2の最高冪は高々である。したがって(1)より,すなわちである。を調べると条件を満たすのはだけなので(3) と書く。奇数に対するは整数なので,小数部分には寄与しない。偶数をごとにまとめる。
の5項ではが奇数なので,各項の小数部分は,合計の小数部分はである。のでは小数部分が順にとなり,合計の小数部分はである。まただから,の項の小数部分は,の項の小数部分はである。
したがって全体の小数部分は
総評
難度8,計算量7。目安時間は30分。(1)は分母の2の指数と奇数部分を分ける問題で,整数性だけでなく「奇数性」まで示す必要がある。奇数になる項がの1項だけであることを明確に書くのが重要。(2)は(1)の奇数性を利用する典型的な反証で,なら5がに含まれる点を忘れない。(3)は合同計算の表を丁寧に作る問題で,の余りがそのまま小数部分の分子になることを説明すると見通しがよい。