方針
(1) は放物線上の点と原点の距離の2乗を最小化する。円がただ1つの共有点をもつには,半径がこの最小距離に等しい必要がある。微分するとで,後ろの2次式は常に正なので最小点はだけである。(2)は軸回転の断面で,放物線上端の半径の2乗から,円の内部を除く部分だけを引く。円が存在するとそれ以後で積分を分ける。
解答
(1)
放物線上の点を とおく。この点と原点との距離の2乗を とする。円は原点を中心とするので,放物線と円がただ1つの共有点をもつためには,がの最小値に等しければよい。
微分すると である。ここで の判別式はで,係数の先頭は正だから,常に正である。したがっての符号はの符号で決まり,で最小となる。
よって共有点は である。また より である。
したがって である。
(2)
(1)より,である。領域はで表される。 を固定して軸のまわりに回転する。放物線の上端による外側半径の2乗は である。一方,円の内部を除く条件により,の範囲では内側半径の2乗 を引く必要がある。では,なので円による除外はない。
したがって体積はである。計算を整理するとである。したがってである。
別解
解法2
方針
(1) は共有点で円と放物線の接線の傾きが一致することを用いる。(2)は放物線の下を回転してできる全体積から,円の内部に当たる部分を球冠として引く。積分区間を分ける方法とは別に,球冠の高さから体積を計算する。
解答
(1) 共有点ではである。共有点がただ1つなので,円と放物線はこの点で接する。放物線の接線ベクトルはであり,円の法線ベクトルはと平行である。両者が直交することからを得る。(1)を代入するとすなわちである。第2因子は判別式がで常に正だから,だけが実数解である。よってしたがって(2) 円の条件をいったん無視し,で放物線の下を軸のまわりに回転した体積はである。
ここから,球のうちにある球冠を除けばよい。球冠の高さはであり,半径,高さの球冠の体積はだからよって求める体積は
総評
難度7,計算量7。目安時間は28分。(1)では円と放物線が1点だけで交わることを,原点から放物線への距離が最小になる点として読むのが自然である。の因数分解で,が常に正であることを確認すると,最小点の一意性まで示せる。(2)は回転体の外側半径が放物線,内側半径が円になる区間を正しく分けることが重要。では円の条件が自動的に満たされるため,余計に引かないように注意する。