Evolton

大阪大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

1個のさいころを3回投げ,1回目,2回目,3回目に出る目をそれぞれ a,b,c とする。

(1) ac(xa)(xb)dx=0である確率を求めよ。

(2)
a,b が2以上であり,かつ2logab2logac+logbc=1である確率を求めよ。

難易度5/ 10計算量6/ 10目安20

確率積分指数・対数 数え上げ、式変形、置換

方針

(1)xa=u と置いて積分区間を 0 から ca に直し、c=a2(ca)=3(ba) の2場合に分けて数える。後者は a+2c=3b というさいころの目の整数条件なので、実際の組を列挙して重複を避ける。(2) は u=logabv=logbc とおいて (1v)(2u1)=0 に因数分解し、c=b の場合と a=b2 の場合の重なりを1つだけ引く。

解答

(1) u=xa とおくと、xb=u(ba) であり、ac(xa)(xb)dx=0cau{u(ba)}du である。右辺は[u33ba2u2]0ca=(ca)2(ca3ba2)となる。したがって条件は c=a または 2(ca)=3(ba) である。 c=a の場合、a は6通り、b も6通りなので 36 通りである。次に ca とする。このとき 2(ca)=3(ba)a+2c=3b であり、1a,b,c6 を満たす組は (1,3,4),(2,4,5),(3,5,6),(4,2,1),(5,3,2),(6,4,3) の6通りである。よって条件を満たす組は合計 36+6=42 通りだから、求める確率は 4263=736 である。

(2)
条件に logaclogbc が現れるので、a,b2 に注意する。そこで u=logab,v=logbc とおくと、底の変換より logac=(logab)(logbc)=uv である。与えられた条件は 2u2uv+v=1 すなわち (1v)(2u1)=0 と因数分解できる。 v=1 のときは logbc=1 だから c=b である。この場合、a,b はそれぞれ 2,3,4,5,6 の5通りなので 25 通りである。 2u1=0 のときは logab=1/2 だから b2=a である。a,b がさいころの目で a,b2 を満たすものは (a,b)=(4,2) だけであり、このとき c1,2,3,4,5,6 の6通りである。ただし (a,b,c)=(4,2,2)c=b の場合にも含まれるので、重複を1つ引く。

したがって条件を満たす組は 25+61=30 通りである。求める確率は 3063=536 である。

別解

解法2

方針

(1) は被積分関数を展開して原始関数へ代入し,積分値を (ca)2(a+2c3b)/6 と因数分解する。ca の場合は合同式から ca(mod3) を得て列挙する。(2)は自然対数 A=loga,B=logb,C=logc に直し,条件を (BC)(2BA)=0 と因数分解する。

解答

(1)

被積分関数を展開して積分するとac(xa)(xb)dx=[x33a+b2x2+abx]ac=(ca)2(a+2c3b)6.したがってc=aまたはa+2c=3bである。

c=aa,b を自由に選べるので36通り。次に ca とする。a+2c=3b からac(mod3)である。1a,c6ac を満たす同じ剰余類の順序対は(1,4),(4,1),(2,5),(5,2),(3,6),(6,3)の6通りであり,各場合に b=(a+2c)/3 は1から6の整数になる。

よって該当する出方は42通りで,確率は4263=736.(2)A=loga,B=logb,C=logcとおく。a,b2 なので A,B0 である。底の変換を使い,条件の両辺に AB を掛けると2B22BC+AC=AB.整理して(BC)(2BA)=0となる。

B=C のとき b=c であり,a,b は2から6までの5通りずつだから25通り。2B=A のとき a=b2 であり,さいころの目では(a,b)=(4,2)だけで,c は6通りである。両方に含まれる (a,b,c)=(4,2,2) を1回引くと25+61=30通り。したがって確率は3063=536.

総評

難度5、目安時間20分。定積分と対数条件を,さいころの目の整数条件へ変換する問題である。(1)は(ca)2(a+2c3b)6まで因数分解し,c=a の36通りと ca の6通りを分ける。(2)は対数の底を統一すると (BC)(2BA)=0 となり,b=c または a=b2。重複する (4,2,2) を1つ引き,確率 7/36,5/36 を別の列挙法でも確認した。

冊子PDFで見る阪大の確率の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。