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大阪大学 2023年度 前期日程 一般選抜文系数学 第1問

abを実数とする.θについての方程式cos2θ=asinθ=bが実数解をもつような点(a,b)の存在範囲を座標平面上に図示せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

三角関数図形と方程式 置換文字消去、範囲評価

方針

s=sinθ とおくと、2つの等式は b=12s2as=b に整理できる。まず s=0 が連立条件に反することを確認し、s0 のもとで s を消去して必要条件を出す。最後に、得られた曲線上の任意の点から実際に s=sinθ を復元できることを示し、端点・除外点・漸近線を明記して図示する。

解答

s=sinθ とおく。すると 1s1 であり、b=cos2θ=12sin2θ=12s2 である。また、連立等式のもう一方から as=b を得る。

ここで s=0 とすると、上の式から b=1 である一方、as=0 となる。これは as=b に反する。したがって必ず s0 である。 s0 なので a=bs と書ける。また b=12s2 より s2=1b2 である。s2>0 だから b<1 であり、さらに 0<s21 から 1b<1 である。s を消去すると a2=b2s2=2b21b を得る。よって、求める点 (a,b) は少なくとも 1b<1,a2=2b21b をみたす。

逆に、1b<1 かつ a2=2b21b をみたす点をとる。b0 のときは a0 であり、s=ba とおけば s2=b2a2=1b2 となる。1b<1 より 0<s21 であるから、ある実数 θ を用いて sinθ=s とできる。このとき as=b かつ 12s2=b が成り立つ。 b=0 のときは方程式から a=0 である。例えば s=12 とすれば 12s2=0 かつ as=0 であるから、この場合も実現できる。

したがって存在範囲は 1b<1,a2=2b21b で表される曲線である。図示すると、b 軸に関して対称で、b=1 では (1,1),(1,1) を通り、b=0 では原点 (0,0) を通る。また b10 のとき a となるので、直線 b=1 は水平漸近線であり、b=1 自体は含まれない。

別解

解法2(媒介変数のまま図形を追う方法)

方針

s=sinθ を消去せず,(a,b)=((12s2)/s,12s2) と媒介表示する。s>0a=1/s2sb=12s2 の増減と通過点を調べ,s<0 の枝は b 軸対称として得る。水平漸近線と端点を含む完成図まで示す。

解答

s=sinθ とおく。s=0 なら cos2θ=1 である一方 asinθ=0 となり,同じ b にはならない。よって s0 である。

条件は(a,b)=(12s2s,12s2)(1s1, s0)と媒介表示できる。0<s1 ではa=1s2s,b=12s2であり,s の増加とともに a,b はともに単調減少する。s+0(a,b)(+,1)s=1/2(a,b)=(0,0)s=1(a,b)=(1,1) となる。

1s<0 の部分では bs2 だけで決まり,a の符号だけが反転するので,正の s の枝を b 軸に関して対称移動した枝になる。したがって存在範囲は次図の実線部分である。点 (±1,1) と原点は含み,直線 b=1 は漸近線であって含まない。

媒介表示から s2=(1b)/2 を消去すれば1b<1,a2=2b21bとも表せる。

総評

三角関数の連立条件を媒介変数で処理する軌跡問題。目安時間は15〜18分。cos2θ=b だけを見て領域だと誤解せず、asinθ=b との同時成立を最後まで使うことが得点の中心である。特に sinθ=0 は割れないだけでなく実際に不可能であり、b=1 が除かれる理由を答案に書く必要がある。曲線の図示では、原点、(±1,1)、水平漸近線 b=1 を押さえると形を崩しにくい。 公式出題意図は二次方程式の解の存在範囲,二次関数・三角関数,不等式の理解と正確な図示を挙げている。陰関数表示だけで終わらず,媒介変数による枝の向きと完成図まで確認した。

冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。