Evolton

大阪大学 2023年度 前期日程 一般選抜文系数学 第2問

正の実数axに対して,y=(log12x)3+a(log2x)(log4x3)とする.

(1) t=log2xとするとき,yatを用いて表せ.

(2) x12x8の範囲を動くとき,
yの最大値Maを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数関数微分 置換微分による最大最小、場合分け

方針

底の変換で全ての対数を t=log2x に統一し、y=t3+3at2 に落とす。範囲 12x81t3 である。あとは3次関数 F(t)=t2(3at) の端点値と停留点値を比較するが、停留点 t=2a が区間に入るかどうか、また F(1),F(2a),F(3) の大小が変わる a=1,32 を明確に分ける。

解答

(1) t=log2x とおく。底の変換公式よりlog12x=log2xlog212=t,log2x=t12=2t,log4x3=log2x3log24=3t2である。したがって y=(t)3+a(2t)(32t)=t3+3at2 となる。

(2) 12x8 であり、2t=x は単調増加だから 1t3 である。F(t)=t3+3at2 とおくと、求める最大値は 1t3 における F(t) の最大値である。

微分すると F(t)=3t2+6at=3t(2at) である。a>0 なので、t=0t=2a が停留点である。ただし F(0)=0 であり、端点値 F(1)=1+3a>0 があるため、t=0 は最大値を与えない。比較すべき値は F(1)=1+3a,F(3)=27(a1),F(2a)=4a3 である。なお F(2a)0<2a3、すなわち 0<a32 のときだけ候補になる。

まず 0<a1 とする。このとき F(3)=27(a1)0 であり、F(1)F(2a)=1+3a4a3=(1a)(4a2+4a+1)0 である。よって M=F(1)=1+3a である。

次に 1a32 とする。この範囲では 2a が区間内にある。また F(2a)F(1)=4a33a1=(a1)(4a2+4a+1)0 であり、さらに F(2a)F(3)=4a327(a1)=(a+3)(2a3)20 である。したがって M=F(2a)=4a3 である。

最後に a32 とする。2a3 なので、区間内では t=2a を内部の最大候補として考える必要がない。端点を比較すると F(3)F(1)=27(a1)(1+3a)=24a28>0 であるから、最大値は t=3 でとられ、M=F(3)=27(a1) となる。

以上よりM={1+3a(0<a1),4a3(1a32),27(a1)(a32)である。境界 a=1 では前2式が一致し、a=32 では後2式が一致するので、この表示で矛盾はない。

別解

解法2(候補との差を因数分解する方法)

方針

(1)F(t)=t3+3at21t3 を得る。(2) では増減表を作らず,a の3範囲ごとに予想される最大値と F(t) の差を因数分解する。差が区間全体で非負になることを示し,等号点から最大値を確定する。

解答

(1)
t=log2x とおくとlog1/2x=t,log2x=2t,log4x3=32tであるからy=F(t)=t3+3at2.また 1/2x81t3 に対応する。

(2)
まず 0<a1 とする。このとき1+3aF(t)=t33at2+1+3a=(t+1){t2(3a+1)t+3a+1}.二次式の判別式は(3a+1)24(3a+1)=3(3a+1)(a1)0である。また t+10 なので F(t)1+3a であり,等号は t=1 で成り立つ。

次に 1a3/2 とする。このとき4a3F(t)=t33at2+4a3=(t2a)2(t+a)0である。実際,1t3a1 から t+a0 である。等号は区間内の t=2a で成り立つ。

最後に a3/2 とする。27(a1)F(t)=(3t){t2+3(a1)t+9(a1)}.(1)右の二次式は下向きに開く放物線なので,区間での最小値は端点のいずれかでとる。両端では6a7>0,18a270となるので,1t3 で非負である。また 3t0 だから (1) は非負で,等号は t=3 で成り立つ。

したがってM={1+3a(0<a1),4a3(1a3/2),27(a1)(a3/2)である。

総評

対数の底をそろえた後は、区間付き3次関数の最大値問題になる。目安時間は16〜20分。停留点 t=2a が常に候補になるわけではなく、2a3 の確認が必要である。大小比較では a=1a=32 が自然に出るため、因数分解した差を示すと答案の説得力が高い。別解として大きく違う方法は作りにくく、グラフの増減整理と端点・停留点比較が最短である。 公式出題意図は対数の基本性質と三次関数の最大値である。増減表による標準解法に加え,候補との差の因数分解で区間全体の上界を直接証明できる。

冊子PDFで見る阪大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。