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東北大学 2001年度 前期日程文系数学 第3問

袋の中に赤の玉と白の玉が合計4個入っている.
1回の試行では袋から1個の玉を無作為に取り出し,
それが白であれば袋に戻し,赤の玉の場合は戻さずに別に用意した白の玉1個を袋に入れる.

(1) 最初は赤の玉と白の玉が2個ずつであるとして,
3回以下の試行で袋の中が白の玉4個となる確率を求めよ.

(2) 最初は赤の玉が3個,白の玉が1個であるとして,
5回以下の試行で袋の中が白の玉4個となる確率を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

確率 状態分類確率漸化式、計算整理

方針

赤玉の個数を状態として見る。赤玉が r 個のとき、次の試行で赤玉が1個減る確率は r/4、変わらない確率は (4r)/4 である。(1)は状態2から3回以内に状態0へ到達する確率、(2)は状態3から5回以内に状態0へ到達する確率を、到達時刻または状態遷移で数える。

解答

赤玉の個数だけに注目する。赤玉が r 個あるとき、1回の試行で赤玉を引く確率は r/4 であり、このとき赤玉は1個減る。白玉を引く確率は (4r)/4 であり、このとき赤玉の個数は変わらない。

(1)

最初は赤玉が2個である。白玉4個になるには、残っている2個の赤玉をともに引けばよい。

2回で終わる確率は 2414=18 である。

3回目で初めて終わる場合は、最初の2回のうち1回だけ白玉を引き、もう1回で赤玉を1個引き、3回目に最後の赤玉を引く。白玉を引く位置で分けると、243414+242414=332+116=532である。したがって、3回以下で白玉4個になる確率は 18+532=932 である。

(2)

最初は赤玉が3個である。白玉4個になるには、赤玉を3回引く必要がある。赤玉の個数が3,2,1の段階で赤玉を引く確率はそれぞれ 34,12,14 である。

3回の赤玉を引く前に出る白玉の回数を、それぞれ e1,e2,e3 とする。5回以下で終わるには、赤玉3回のほかに出る白玉が高々2回であるから e1+e2+e32 である。基礎となる赤玉3回の確率は 341214=332 であり、白玉が第1段階、第2段階、第3段階で1回出るごとに、それぞれ 1/4,1/2,3/4 が掛かる。

よって求める確率は332e1+e2+e32(14)e1(12)e2(34)e3である。この和を、白玉の総数で分けて計算すると、1+(14+12+34)+(116+14+916+18+316+38)=1+32+2516=6516である。したがって 3326516=195512 である。

別解

解法2(状態遷移)

方針

試行後の赤玉の個数だけを状態とし、
確率 Pn(r) の漸化式を作る。初期分布から必要な回数だけ
表を進め、状態0の確率を読む。

解答

(1)

Pn(r) を、n 回後に赤玉が r 個である確率とする。
状態 r へは、状態 r で白を引くか、状態 r+1 で赤を引くことで移るからPn+1(r)=4r4Pn(r)+r+14Pn(r+1).初期状態を P0(2)=1 として進めるとP2(0)=18,P2(1)=58.状態0はその後変わらないのでP3(0)=P2(0)+14P2(1)=18+532=932.(2)

初期状態を P0(3)=1 とする。同じ漸化式を順に用いるとnr=0r=1r=2r=3000011003/41/4203/169/161/1633/6418/6427/641/64430/25687/25654/2561/2565195/512\multicolumn3c残りは状態1以上となる。よって5回以下で白玉4個となる確率は195512.

総評

難度6、計算量6。赤玉の個数を状態にすれば処理できるが、途中の状態分布は分母が細かくなるため整理力が必要である。(1)は状態0,1,2の遷移表で十分。(2)は赤玉を3回引くまでの待ち時間として見ると、同じ内容を比較的見通しよく数えられる。確率を足すときは、赤玉を引いた後に成功確率が変わる点に注意したい。目安は20分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 東北大学 2001年度 前期 数学 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。