方針
5回の移動量の和が になる出方を数える。移動量は だが、 と はそれぞれ2つの目に対応するので、単なる符号列ではなく目の重みを含めて数える必要がある。 の出現回数を文字でおき、回数の和と移動量の和の2条件を満たす組を列挙して、最後に各組の並べ方と目の選び方を掛ける。
解答
1回の移動量は、出た目ごとにである。5回のうち、 が出る回数をそれぞれ とする。5回振るので であり、5回後に原点にある条件は である。
この2式を満たす非負整数の組を調べると である。それぞれについて、 の各回には2通り、 の各回にも2通りの目があるから、該当する出方の数はである。したがって原点に戻る出方は 通りである。
全事象は 通りなので、求める確率は である。
別解
解法2
方針
1回の移動をLaurent多項式で表し、5乗の定数項を求める。指数が0になる項だけを、正負の1歩・2歩の個数に分けて抽出する。
解答
1回のさいころ投げに対し、移動後の位置を の指数で記録する母関数をとする。5回後に原点へ戻る出方の数は の定数項である。
を選ぶ回数を とすると、定数項を作る条件は第2式を第1式と合わせて調べるとだけである。したがって定数項は全事象は 通りだから、求める確率は
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安は18分。移動量の和を にするだけなら標準的だが、 と に対応する目が2個ずつあるため、回数の並べ方だけで終わらせると半分以上を数え落とす。答案では、回数条件 、位置条件 、各組の重み を順に書くと採点しやすい。生成関数で解く場合も、最後は定数項に対応する組を明示しておくと計算の検算になる。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。