方針
8回の試行において、硬貨 の表の回数と硬貨 の表の回数を別々に数える。 座標は の表回数だけで、 座標は の表回数だけで決まり、2つは独立な二項分布である。各条件を表回数の条件に翻訳し、必要な二項係数を掛け合わせる。
解答
8回のうち、硬貨 が表であった回数を 、硬貨 が表であった回数を とする。 が表なら は 増え、裏なら 減るので、出発点の から である。同様に、出発点の から である。 と は独立で、それぞれ8回の公平な硬貨投げの表の回数である。
(1) は より と同値である。したがって確率は である。
(2) は より である。独立性からである。
(3) は である。また は より である。したがって であり、である。よって求める確率は である。
(4) は より である。したがってである。 は(3)と同じく なので、求める確率は である。
別解
解法2
方針
2変数生成関数で8回後の座標を記録し、必要な係数を二項係数として読む。 方向と 方向の独立性も式から同時に確認する。
解答
1回の試行に対応する変位生成関数はである。8回後、出発点 からの変位が となる確率はここで(1)
は 、すなわち なので(2)
は で 、 は だから(3)
かつ は、 方向の表が5回、 方向の表が3回以上である。よって(4)
は表が6回以上、 は表が3回以上だから
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安は24分。2個の硬貨を同時に投げるため一見4通りの試行に見えるが、 と はそれぞれ別の二項分布として独立に扱える。この独立性を明示すると、(2)以降は条件を の範囲へ翻訳するだけになる。 が 、 が であるように、不等号を表回数に戻すところで端点を間違えやすい。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。