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東北大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

連立不等式x26x+y2+50x+y5の表す領域Dを図示せよ.
また,曲線x2+y22ax2y+a2=0Dの点を通るような実数aの最大値と最小値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

図形と方程式 円の性質、範囲評価、微分による最大最小

方針

領域 D は中心 (3,0),半径2の円板を直線 x+y=5 の下側で切った図形である。曲線は (xa)2+(y1)2=1 なので,中心 (a,1) の半径1の円が D と交わる条件に置き換える。a の最小側では円板との外接が効き,最大側では直線 x+y=5 への接触が効く。接点が実際に D の境界部分にあることも確認する。

解答

まず x26x+y2+50(x3)2+y24 である。したがって D は中心 (3,0),半径2の円板のうち,直線 x+y=5 の下側 x+y5 にある部分である。直線 x+y=5 はこの円と (3,2),(5,0) で交わるので,図示では円板からこの直線の上側の弓形部分を取り除いた領域になる。

次に,曲線 x2+y22ax2y+a2=0(xa)2+(y1)2=1 である。すなわち,中心を C(a,1) とする半径1の円である。この円が D の点を通ることは,点 C(a,1) から D までの距離が1以下であることと同値である。

最小値を考える。左側へ動かすと,制限になるのは円板 (x3)2+y24 との接触である。半径2の円板と半径1の円がちょうど外接するとき,2つの中心の距離は3である。よって (a3)2+(10)2=3 となる。最小側なので a<3 として (3a)2=8 より a=322 である。このときの接点は,中心 (3,0) から (a,1) へ向かう線分上にあり,具体的には (3423,23) である。この点は x+y<5 を満たすので,直線による切り取りの外には出ていない。したがって最小値は 322 である。

最大値を考える。円板だけを見れば中心間距離が3以下という条件で足りるが,右上側は直線 x+y=5 によって切られている。したがって最大側では半径1の円が直線 x+y=5 に接するときが限界である。中心 (a,1) からこの直線までの距離は a+152 であり,最大側では a>4 だから a42=1 となる。よって a=4+2 である。このときの接点は (4+22, 122) で,これは直線 x+y=5 上の線分 (3,2) から (5,0) の間にある。したがって D の境界上の点であり,条件を満たす。

以上より,求める a の最小値と最大値は 322,4+2 である。

別解

解法2(中心の動ける区間を射影する方法)

方針

領域 D の各点を中心とする半径1の円板を考える。中心 (a,1) がその合併に入る条件を、水平線 y=1 上への射影として調べる。

解答

求める円の中心を Ca=(a,1) とする。この円が D の点を通るための必要十分条件はdist(Ca,D)1である。したがって、D を半径1だけ外側へ広げた領域と直線 y=1 との交わりを調べればよい。

左端では D の円弧部分が効く。円板 D のもとの円の中心は O=(3,0)、半径は2なので、Ca が左側の限界にあるときOCa=2+1=3.よって(a3)2+1=9となり、左側の解からa=322を得る。このとき接点は切断直線 x+y=5 の下側にある。

右端では D の境界線分 x+y=5 が効く。Ca からこの直線までの距離が1となるからa+152=1,したがってa=4+2.垂線の足は(4+22,122)で、線分 (3,2)(5,0) の間にある。

中心 Ca は直線 y=1 上を連続に動き、広げた領域との交わりもこの2点の間で途切れない。よって322a4+2であり、最小値・最大値はそれぞれ両端である。

総評

難度7,計算量6。目安時間は28分。曲線を「中心 (a,1),半径1の円」と読み替えられるかが核心である。領域 D は円板だけでなく直線で切られているため,最小側と最大側で効く境界が変わる。接点が実際に切り取られた領域上にあることを確認すると,図形的な答案として安定する。 最大側の接点が円弧ではなく切断線分上にあること、最小側の接点が半平面条件を満たすことを座標で検算する。

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出典: 東北大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。