方針
偏角 θ の楕円上の点を P=(rcosθ,rsinθ) と置く。楕円の式に代入すれば 1/r2=cos2θ/4+sin2θ/9 が得られる。問題の和は θk=kπ/n におけるこの関数の平均であり、n→∞ で区間 [0,π] の平均値、すなわち (1/π)∫0π を計算すればよい。sin2 と cos2 の平均はいずれも 1/2 である。
解答
θ=∠POA とし、楕円上の点 P を P=(rcosθ,rsinθ) と表す。このとき r=OP である。楕円 4x2+9y2=1 に代入すると 4r2cos2θ+9r2sin2θ=1 である。したがってOP21=r21=4cos2θ+9sin2θである。
ここで Pk は θk=nkπ(k=1,2,…,n) に対応する。よって求める極限はn→∞limn1k=1∑n(4cos2(kπ/n)+9sin2(kπ/n))である。これは区間 [0,π] 上の平均値に等しくπ1∫0π(4cos2θ+9sin2θ)dθとなる。
また∫0πsin2θdθ=∫0πcos2θdθ=2πである。したがって極限はπ1(41⋅2π+91⋅2π)=21(41+91)=7213である。
等角度で取った Pk に対する 1/OPk2 の平均はリーマン和になる。
別解
解法2
方針
楕円の極方程式から 1/OPk2 を求めた後、sin2θ=(1−cos2θ)/2 と1の n 乗根の和を使い、各有限和を厳密に n/2 とする。
解答
P=(rcosθ,rsinθ) とおく。楕円の式からr21=4cos2θ+9sin2θ.よって求める平均はn1k=1∑n{4cos2(kπ/n)+9sin2(kπ/n)}.n≧2 ではk=1∑ncosn2kπ=0だからk=1∑ncos2nkπ=2n,k=1∑nsin2nkπ=2n.したがって各 n≧2 で平均はすでに41⋅21+91⋅21=7213である。よって極限も7213となる。
総評
難度5、計算量4。楕円上の点を極座標的に P=(rcosθ,rsinθ) と置けば、1/OP2 が三角関数の二次式としてすぐに出る。あとは等分点での平均を定積分の平均に移すだけである。k=1 から n までなので端点 0 は含まれないが、リーマン和の極限には影響しない。sin2、cos2 の平均が 1/2 であることを使えば計算は短い。12分程度でまとめたい。
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出典: 東北大学 2007年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。