方針
として実部と虚部を比較する。虚部からとに分かれ,は3次方程式の実数解の個数に帰着する。ではを実部へ代入し,任意のに対して非実数解が常に2個あることを単調性で示す。全体で5個になる条件は,実数解が相異なる3個ある条件で決まる。
解答
とおく。すると である。実部と虚部を比較して を得る。虚部の式は である。
(1) とする。まずの場合,実部の式は であるから である。よって を得る。
次にの場合, である。これを実部の式に代入し,を用いると すなわち である。よってであり,からである。したがって を得る。
以上より,求める解は である。
(2) の場合を一般ので調べる。を実部の式に代入すると より である。右辺をの関数と見ると導関数は であるから,任意の実数に対してはただ1つ定まる。そのとき であり,非実数解は常に2個ある。
したがって,全体の解がちょうど5個になるためには,の場合の実数解が相異なる3個あればよい。の場合は である。とおくと であり,で極大,で極小をとる。値はである。
よって方程式が相異なる3個の実数解をもつ条件は である。このとき非実数解2個と合わせて解はちょうど5個になる。
別解
解法2
方針
(1) は極形式でを解く。(2)は実数解と非実数解を別々のグラフの交点として数え,非実数解が常に共役な2個,実数解が開区間内で3個になる条件を求める。
解答
(1) のときである。は解である。なら両辺にを掛けてを得る。とするとだから,である。よってであり,と合わせて5個である。
(2) として実部・虚部を比較するとでは一方ではであり,実部へ代入してを得る。右辺をとすると,に対してしたがって任意のに対してはただ1つ,対応するは正負の2つであり,非実数解は常に2個である。
実数解が3個になる条件を調べる。の極大値・極小値はである。したがって直線がグラフと異なる3点で交わる条件はこのとき実数解3個と非実数解2個を合わせてちょうど5個になる。
総評
難度7,計算量6。目安時間は31分。虚部比較からとに分けるところが最重要で,非実数解の個数が常に2個であることを単調性で示すと全体像が明確になる。最後は3次関数の極大・極小を使う標準問題だが,端点では重解が生じて実数解が3個にならないため,不等号は厳密な開区間になる。