Evolton

東北大学 2020年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

aを実数とする。次の問いに答えよ。

(1) 方程式2x2+x+6=aが相異なる3個以上の実数解をもつようなaの値の範囲を求めよ。

(2) 不等式2x2+x+63x>0を解け。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

方程式・不等式関数 絶対値の処理、グラフの概形、場合分け

方針

(1) は放物線 y=2x2+x+6 の負の部分を x 軸に関して折り返し、水平線 y=a との交点数を数える。(2) は両辺が非負なので2乗して差の積へ因数分解し、4個の境界点を順に並べて符号を調べる。

解答

(1) F(x)=2x2+x+6=2(x14)2+498とおく。F(x)=0 の解は x=32,2 であり、頂点は(14,498)である。したがって y=F(x) は、区間 32x2 では y=F(x)、その外側では y=F(x) となる。

a>0 のとき、外側の2本の枝とは常に1点ずつ、合計2点で交わる。さらに0<a<498なら中央の山とも2点で交わるので実数解は4個、a=498 なら中央では頂点の1点だけなので実数解は3個である。a0 または a>498 では3個以上にならない。よって0<a498である。

(2)

両辺 F(x)3x は非負なので、F(x)>3xは2乗してF(x)29x2>0と同値である。差の平方として因数分解するとF(x)29x2={F(x)3x}{F(x)+3x}=(2x22x+6)(2x2+4x+6).各因子の零点は2x22x+6=0    x=1±132,2x2+4x+6=0    x=1,3である。大小関係は1132<1<1+132<3となる。2つの二次式はいずれも最高次係数が負であるから、符号表より積が正になる範囲はx<1132,1<x<1+132,x>3である。

別解

解法2(方程式の解の個数を場合分けする方法)

方針

絶対値を外した2種類の方程式 F(x)=a, F(x)=a の解を数える。(2) は F>3xF>3x または F<3x に分け、x0, x<0 ごとに二次不等式を解く。

解答

(1)

a<0 では解がなく、a=0 では F(x)=0 の2解だけである。以下 a>0 とする。

方程式 F(x)=a2x2x(6+a)=0であり、判別式 49+8a は正なので常に相異なる2実根をもつ。一方 F(x)=a2x2x+(a6)=0であり、判別式は 498a である。よって 0<a<49/8 では2解、a=49/8 では1解、a>49/8 では解をもたない。両方の方程式が共通解をもつなら a=0 となるため、a>0 では解は重複しない。したがって3個以上の実数解をもつ条件は0<a498である。

(2)

F(x)>3xF(x)<3x を、x の符号で分ける。

x0 では 3x=3x だから、F(x)>3x    2x22x+6>0またはF(x)<3x    2x2+4x+6<0.これらを解き x0 と共通部分を取ると0x<1+132またはx>3である。

x<0 では 3x=3x だから、F(x)>3x    2x2+4x+6>0またはF(x)<3x    2x22x+6<0.x<0 と共通部分を取ると1<x<0またはx<1132である。以上を合わせてx<1132,1<x<1+132,x>3を得る。

総評

難度5、計算量5。想定時間は18分程度。(1) は絶対値付き放物線の「外側の2枝で常に2解、中央の山で0・1・2解」という構造を読む問題である。頂点の高さ 49/8 が3解と4解の境界になる。(2) は両辺が非負であることを確認してから2乗すれば同値性を保てる。4個の境界点の順序を明記し、厳密不等号なので端点を含めないことが重要である。

冊子PDFで見る東北大の方程式・不等式の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2020年度 後期 文系数学(未実施問題)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。