問題
を実数とする。次の問いに答えよ。
(1) 方程式
が相異なる3個以上の実数解をもつようなの値の範囲を求めよ。
(2) 不等式
を解け。
出典:東北大学 2020年度 後期日程 第2次学力試験 後期・文系 後期 第1問
方針
解法1(絶対値のグラフと因数分解を使う方法)
(1) は放物線 の負の部分を 軸に関して折り返し、水平線 との交点数を数える。(2) は両辺が非負なので2乗して差の積へ因数分解し、4個の境界点を順に並べて符号を調べる。
解法2(方程式の解の個数を場合分けする方法)
絶対値を外した2種類の方程式 , の解を数える。(2) は を または に分け、, ごとに二次不等式を解く。
解答
解法1(絶対値のグラフと因数分解を使う方法)
(1)
とおく。 の解は であり、頂点は
である。したがって は、区間 では 、その外側では となる。
のとき、外側の2本の枝とは常に1点ずつ、合計2点で交わる。さらに
なら中央の山とも2点で交わるので実数解は4個、 なら中央では頂点の1点だけなので実数解は3個である。 または では3個以上にならない。よって
である。
(2)
両辺 と は非負なので、
は2乗して
と同値である。差の平方として因数分解すると
各因子の零点は
である。大小関係は
となる。2つの二次式はいずれも最高次係数が負であるから、符号表より積が正になる範囲は
である。
解法2(方程式の解の個数を場合分けする方法)
(1)
では解がなく、 では の2解だけである。以下 とする。
方程式 は
であり、判別式 は正なので常に相異なる2実根をもつ。一方 は
であり、判別式は である。よって では2解、 では1解、 では解をもたない。両方の方程式が共通解をもつなら となるため、 では解は重複しない。したがって3個以上の実数解をもつ条件は
である。
(2)
と を、 の符号で分ける。
では だから、
または
これらを解き と共通部分を取ると
である。
では だから、
または
と共通部分を取ると
である。以上を合わせて
を得る。