方針
平面 は原点を通るので、 と の両方に垂直な法線ベクトルを求める。距離1で原点に最も近い点は、原点から法線方向に長さ1だけ進んだ点であり、 座標が正の向きを選ぶ。(2) は同じ法線ベクトルを用いて点と平面の距離を計算し、(3) は底面 の面積と点 からの高さで体積を求める。
解答
(1) である。平面 の法線ベクトルを とすると、である。すなわち を満たす。これを満たすベクトルの一つとして がとれる。実際、 である。
この大きさは である。平面 は原点を通るので、平面からの距離が1で原点に最も近い点は、原点から単位法線ベクトルの方向に進んだ点である。 座標が正になる向きを選ぶとである。したがって である。
(2)
平面 は原点を通り、法線ベクトルを とするので、点 と平面 の距離はである。ここで だからである。よって距離は である。
(3) の面積は、 と のつくる平行四辺形の面積の半分である。法線ベクトル はその平行四辺形の面積を大きさとして持つので、 である。
(2) より、点 から平面 までの距離、すなわち四面体の高さは である。したがって四面体 の体積は である。
別解
解法2
方針
外積で平面 の法線と平面方程式を一度に求める。距離1の平行平面への原点からの垂線の足として を求め、点 との距離には平面方程式、体積にはスカラー三重積を用いる。
解答
(1) したがって平面 はであり、 である。
平面から距離1の2平面は である。各平面上で原点に最も近い点は原点からの垂線の足、すなわち単位法線ベクトル である。 座標が正の方を選ぶと(2)
平面方程式へ を代入すると分子はしたがって距離は(3)
四面体の体積はスカラー三重積の絶対値の だから
総評
法線ベクトルを、距離・垂線の足・体積へ一貫して用いる空間ベクトル問題。目安時間は20〜25分。公式講評の核心は、(1)で から平面 への垂線の足が になること、そして(1)が(2)の誘導であることの把握である。距離1だけでは無数の点があるため、『原点に最も近い』から法線方向に限定し、最後に の符号を選ぶ。