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東京大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

直線 l 上に距離 10 の2点 A,B があり,l に平行な直線 m 上を点 P が毎秒 1 mで動く。AP+BP=15 となる時刻が5秒離れているとき,2直線 l,m の距離を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式 座標設定軌跡、計算整理

方針

直線 lx 軸、2点 A,B を左右対称に置く。条件 AP+BP=15 は焦点 A,B の楕円を表すので、直線 m との交点間の距離が、点 P の速さと時刻差から 5 になることを使う。半長軸、焦点距離、短半径を求め、交点の x 座標から2直線間の距離を決める。

解答

直線 lx 軸とし、2点を A=(5,0),B=(5,0) に置く。2直線 l,m の距離を d とし、my=d と書く。点 PP=(x,d) とおく。

条件 AP+BP=15 を満たす点 P の軌跡は、焦点が A,B、長軸の長さが 15 の楕円である。半長軸は 152 であり、中心から焦点までの距離は 5 である。したがって短半径の2乗は (152)252=225425=1254 である。よって楕円の方程式は x2(15/2)2+y2125/4=1 となる。

P は直線 m 上を毎秒 1 mで動く。条件を満たす2つの時刻が5秒離れているので、その2点の間の距離は 5 mである。直線 mx 軸に平行だから、この2点の x 座標の差も 5 である。楕円は y 軸対称なので、対応する2点は x=±52 とおける。

したがって点 (5/2,d) は楕円上にある。これを代入して (5/2)2(15/2)2+d2125/4=1 を得る。第1項は 25/4225/4=19 だから d2125/4=89 であり、d2=125489=2509 である。距離は正なので d=5103 である。

別解

解法2:2点の距離を直接連立して解く

方針

条件を満たす2点は垂直二等分線について対称で、速さと時刻差から横座標を ±5/2 と決められる。片方の点から A,B までの距離を直接書き、平方根を1つずつ外す。

解答

A=(5,0),B=(5,0) とし、直線 my=d とする。
条件を満たす2点は y 軸について対称であり、その間を毎秒 1 mで5秒かけて進むからP1=(52,d),P2=(52,d)と置ける。

P2 について距離の和を書くとd2+2254+d2+254=15.ここでu=d2+254と置けば、第1の平方根は u2+50 である。したがってu2+50=15u.両辺を平方してu2+50=22530u+u2よりu=356.ゆえにd2=u2254=122522536=2509.d>0 だから、求める距離はd=5103である。

総評

難度は10段階で5、計算量は10段階で4程度。試験場では20分から25分で処理したい。条件 AP+BP=15 を楕円と見抜けば計算は短いが、時刻差5秒を「直線 m 上の2交点間の距離が5」と読み替える部分で差が出る。座標を左右対称に置くと x=±5/2 がすぐ出るので、焦点距離を 10 と誤って使わないこと、最後に求めるのは短半径ではなく2直線間の距離 d であることを確認したい。

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出典: 東京大学 1988年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。