方針
共通接線を y=mx+n とおき、それぞれの放物線に接する条件から m の2次方程式を作る。2本の接線の傾きを m1,m2 とし、4つの接点の座標を mi で表すと、四角形の面積は m2−m1 と m1+m2, m1m2 だけで整理できる。最後は a>0 の1変数関数として最小値を調べる。
解答
共通接線を y=mx+n とおく。
まず C1:y=x2+a21 との接点の x 座標を p とすると、接線の傾きは m=2p である。したがって p=m/2 であり、接線の切片はn=(2m)2+a21−m⋅2m=−4m2+a21.次に C2:y=−(x−a)2 との接点の x 座標を q とすると、傾きは m=−2(q−a) だから q=a−2m である。このとき接点の y 座標は −m2/4 なので、接線の切片は n=−4m2−m(a−2m)=4m2−am. 共通接線であるためには2つの切片が等しいから −4m2+a21=4m2−am であり、2m2−am−a21=0 を得る。
この2つの解を m1<m2 とする。解と係数の関係より m1+m2=2a,m1m2=−a22, また m2−m1=2a2+a22 である。 C1 上の接点を Pi、C2 上の接点を Qi とするとPi=(2mi,4mi2+a21),Qi=(a−2mi,−4mi2)である。四角形 P1Q2Q1P2 の面積を座標で計算すると S(a)=4m2−m1{a(m1+m2)+a22−m1m2} となる。ここに上の関係式を代入してS(a)=4m2−m1(2a2+a24)=(a2+a22)3/2=a3(a4+2)3/2.あとは a>0 でこの値を最小にすればよい。微分すると S′(a)=a43(a4−2)a4+2 である。したがって S(a) は a4<2 で減少し、a4>2 で増加する。よって最小となるのは a=21/4 のときである。その最小値は S(21/4)=23/443/2=29/4 である。
総評
共通接線の傾きを媒介変数にする典型問題で、20分程度を見込みたい。接線条件そのものは短いが、4接点の四角形の面積を雑に処理すると式が崩れやすい。m1+m2, m1m2, m2−m1 だけで面積を表すと計算量を抑えられる。最後の最小化では a>0 を使い、a4=2 の前後で増減が変わることを明記するのが安全である。
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出典: 東京大学 1989年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。