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東京大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

ABの2人がいる。
投げたとき表裏が出る確率がそれぞれ12のコインが1枚あり,
最初はAがそのコインを持っている。次の操作を繰り返す。

(i) Aがコインを持っているときは,コインを投げ,表が出ればAに1点を与え,コインはAがそのまま持つ。
裏が出れば,両者に点を与えず,AはコインをBに渡す。

(ii) Bがコインを持っているときは,コインを投げ,表が出ればBに1点を与え,コインはBがそのまま持つ。
裏が出れば,両者に点を与えず,BはコインをAに渡す。

そしてABのいずれかが2点を獲得した時点で,2点を獲得した方の勝利とする。
ABあわせてちょうどn回コインを投げ終えたときにAの勝利となる確率p(n)を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

確率場合の数 数え上げ状態分類、場合分け

方針

最後の n 回目に A が2点目を取る事象を逆向きに整理する。n1 回目まででは、裏の個数が偶数で持ち主が AA の表がちょうど1回、B の表が0回または1回でなければならない。裏を2回ずつ区切ると、A が持つ区間は r+1 個、B が持つ区間は r 個になる。表を置く区間を選ぶことで列を重複なく数え、n の偶奇ごとに個数を求めた後、最後の表を含む全 n 回の確率 2n を掛ける。小さい n も式に含まれるか確認する。

解答

n 回目に A が勝つには、n 回目の直前に A がコインを持っており、その時点で A の得点がちょうど1点でなければならない。そして n 回目に表が出て、A が2点目を得る。

最初から n1 回目までを考える。この間に出た裏の個数が偶数ならコインは A が持ち、奇数なら B が持つ。したがって、裏の個数が偶数の状態で出た表は A の得点、裏の個数が奇数の状態で出た表は B の得点になる。 m=n1 とする。m 回目までの列は、裏の個数が偶数で、A の表が1回、B の表が0回または1回でなければならない。

裏が 2r 回出たとする。すると、A が持っている区間は r+1 個、B が持っている区間は r 個ある。A の表はちょうど1回なので、どの A の区間で表を出すかは r+1 通りである。 B の表が0回のとき、列の長さは 2r+1 であり、個数は r+1 通りである。これは m が奇数のときで、r=m12 だから個数は m+12 である。 B の表が1回のとき、列の長さは 2r+2 であり、B のどの区間で表を出すかを選ぶので個数は r(r+1) である。これは m が偶数のときで、r=m21 だから個数は m2(m21) である。

最後の n 回目は表でなければならない。したがってp(n)={n2n+1(n が偶数),(n1)(n3)2n+2(n が奇数)である。なお奇数の場合は n=1,3 でも右辺は 0 となり、実際その回数では A は勝てない。

総評

難度6、目安時間25分。終了時刻がちょうど n 回目なので、勝者だけでなく n1 回目まで両者が2点未満であることを数える必要がある。裏の個数の偶奇が持ち主を決めると見抜き、裏2回を一組として A の区間 r+1 個、B の区間 r 個を作るのが中心である。採点上は、B の表が0回と1回のどちらかに限られる理由、最後の表まで含めた分母が 2n であることを明記したい。奇数式が n=1,3 でも0になることは端の検算になる。

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出典: 東京大学 2013年度 前期 文科 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。