問題
とおき,自然数に対して
と定める。以下の問いに答えよ。ただし設問は結論のみを書けばよい。
(1) の値を求めよ。
(2) とする。積を,とを用いて表せ。
(3) は自然数であることを示せ。
(4) との最大公約数を求めよ。
出典:東京大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文科第4問・理科第4問
方針
解法1
とおくと,から,,が成り立つ。この2つの基本関係だけで(1)(2)を計算し,(2)からという整数係数の漸化式を得る。(3)は初期値と漸化式による帰納法,(4)はユークリッドの互除法と同じ形で最大公約数をまで戻す。
解法2
とがともに方程式の解であることから,べき乗を足して漸化式を直接得る。(4)ではと正規化し,連続するが互いに素であることを互除法で示す。
解答
解法1
とおく。であるから である。したがって であり,と書ける。
(1)
である。また である。
(2)
である。右辺を展開すると であるが, である。よって である。なので,これは とも書ける。
(3)
(2)より,で が成り立つ。初期値は であり,どちらも自然数である。
いまとが自然数であると仮定すると,漸化式から も自然数である。したがって数学的帰納法により,すべての自然数については自然数である。
(4)
をとの最大公約数とする。漸化式より であるから,との公約数は,との公約数と一致する。実際,一方を割り切る整数は差 も割り切り,逆も同様である。
したがって である。最後に である。よって,任意の自然数について,との最大公約数は である。
解法2
とおくとであり,はいずれも
の解である。よってについてが成り立つ。両式を加えると
を得る。
(1)
(2)
上の漸化式とから
(3)
は自然数である。が自然数なら
も自然数だから,数学的帰納法によりすべてのは自然数である。
(4)
とおく。初期値はで,上の漸化式からすべてのは整数である。また
これを繰り返すと
したがって
である。