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東京大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

aを正の実数とする。座標平面上の曲線Cy=ax32xで定める。
原点を中心とする半径1の円とCの共有点の個数が6個であるようなaの範囲を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

図形と方程式関数微分 座標設定置換増減表、範囲評価

方針

円との共有点では x2+(ax32x)2=1 となる。式は x2 だけで表せるので t=x2 とおき,0<t1 における3次方程式 F(t)=0 の解の個数を調べる。1つの tx=±t の2点に対応するため,共有点6個は F(t)(0,1] に相異なる3解をもつことと同値である。導関数の2つの零点 1/a,5/(3a) が区間内にあり,極大値が正,極小値が負になる条件を端点の重解も含めて確認する。

解答

t=x2 とおく。円との共有点では x2+(ax32x)2=1 であるから t{(at2)2+1}=1 である。したがって F(t)=a2t34at2+5t1 とおくと,調べるべき方程式は F(t)=0,0<t1 である。 t>0 の1つの解に対して x=±t が得られ,この2つは異なる点を与える。よって共有点の個数が6個であることは,F(t)=0(0,1] に相異なる3個の解をもつことと同値である。

導関数は F(t)=3a2t28at+5=(at1)(3at5) である。したがって極値を与える点は t=1a,t=53a であり,a>0 なので 0<1a<53a である。

また F(0)=1,F(1)=(a2)2 である。3つの解を得るには,F が最初の極大で正になり,次の極小で負になり,さらに2つの極値が (0,1) に入る必要がある。

実際に極値を計算するとF(1a)=2a1,F(53a)=5027a1である。したがって F(1a)>0a<2 であり,F(53a)<0a>5027である。このとき自動的に 53a<1 も成り立つので,2つの極値はいずれも (0,1) に入る。

逆に,a50/27 では極小値が負にならないか極値が区間内に入らず,a2 では極大値が正にならないか重解が生じる。特に端点 a=50/27,2 では相異なる3解にならない。

以上より求める範囲は 5027<a<2 である。

別解

解法2(積を新変数にして横線と比較する)

方針

円との共有条件で t=x2,さらに u=at とおく。すると方程式は a=u{(u2)2+1} となる。正の u の1解は円上の2点に対応するので,三次関数 H(u)=u{(u2)2+1} と横線 y=a の正の交点数を調べればよい。極大値と極小値の間に横線があることから範囲を読む。

解答

円との共有点ではx2+(ax32x)2=1である。t=x2,さらに u=at とおくと,a>0 より t>0u>0 は同値であり,t{(at2)2+1}=1a=u{(u2)2+1}と書ける。逆にこの式を満たす正の u からt=ua=1(u2)2+1が定まり,0<t1 である。したがって正の u の各解は x=±t という円上の相異なる2点に対応する。

そこでH(u)=u{(u2)2+1}=u34u2+5u(u>0)とおく。導関数はH(u)=3u28u+5=(u1)(3u5)であるから,Hu=1 で極大,u=5/3 で極小となる。その値はH(1)=2,H(53)=5027である。また H(0)=0uH(u) である。

よって横線 y=au>0 でグラフと相異なる3点で交わるための必要十分条件は5027<a<2である。各交点が2個の共有点を与えるので,これが求める範囲である。

総評

難度5、計算量4。想定時間は18分程度。曲線と円の交点数を直接追うのではなく,偶関数的な形に注目して t=x2 に落とすのが中心である。t の1解が2点に対応すること,0<t1 という範囲,端点で重解になる場合をすべて確認する必要がある。極値の符号だけを書いて端点条件を省くと6個という結論の根拠が弱くなる。

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出典: 東京大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。