方針
共有点の x 座標を h(x)=f(x)−g(x) の零点として捉える。
3次方程式が異なる2実根だけをもつので、極大点か極小点が重解になる。
b>0 によって極小点での接触を除き、重解と残りの根を決める。
最大距離は区間内の h の最小値から求める。
解答
(1) h(x)=f(x)−g(x)=3x3−2x2−a(a+1)x−bとおく。するとh′(x)=x2−x−a(a+1)=(x+a)(x−a−1).よって h は x=−a で極大、x=a+1 で極小となる。
異なる共有点が2点だけなので、h(x)=0 は重解をもつ。
ところがh(a+1)=−6(a+1)2(4a+1)−b<0であり、極小点は零点にならない。したがって x=−a が重解であり、
h(−a)=0 からb=6a2(4a+3).(2)
x=−a が重解で、3次の係数が 1/3 だからh(x)=31(x+a)2(x−q).x2 の係数を比較すると32a−q=−21.よってp=−a,q=2a+23.(3)
p≦t≦q では h(t)≦0 である。
h は t=a+1 で最小となるので、p≦t≦qmax∣f(t)−g(t)∣=−h(a+1).(1)の b を用いると−h(a+1)=6(a+1)2(4a+1)+a2(4a+3)=6(2a+1)3.
別解
解法2(重解を文字で置き、係数比較する方法)
方針
h(x)=f(x)−g(x) の重解を α、もう一つの根を β と置く。
重解は h′ の根 −a,a+1 のいずれかである。
係数比較と b>0 だけで重解を選別し、因数分解された形から
∣h∣ の最大値も一変数の3次式として求める。
解答
(1)
異なる零点が2個なのでh(x)=31(x−α)2(x−β)と書ける。重解 α は h′(α)=0 も満たすからα=−aまたはα=a+1.x2 の係数比較と定数項比較からβ+2α=23,b=3α2β.α=a+1 なら
β=−2a−21<0 となり、b<0 に反する。
よって α=−a であり、β=2a+23,b=6a2(4a+3).(2)
重解が小さい方の根なのでp=−a,q=2a+23.差の関数の概形は次の通りで、p では接し、q では横切る。
(3)
u=t+a、L=q+a=23(2a+1) とおく。
0≦u≦L で∣h(t)∣=−h(t)=31u2(L−u).右辺の微分は31u(2L−3u)だから、最大は u=2L/3=2a+1、すなわち t=a+1 で生じる。
よってmax∣h(t)∣=31(32L)23L=6(2a+1)3.
総評
難度5、計算量5、目安20分。共有点が「異なる2点のみ」という条件を、
差の3次関数が重解をもつことへ翻訳するのが核心である。
h′ の2つの零点のうち、どちらが重解かは図の印象だけで決めず、
a,b>0 と h(a+1)<0 で確定する。
因数分解後は区間 [p,q] で h≦0 であることを明記し、
絶対値を外してから最大値を求めると論理が途切れない。
冊子PDFで見る横国の関数の問題で問題集を作る
出典: 横浜国立大学 令和4年度一般選抜前期 数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。