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横浜国立大学 2023年度 前期文系数学 第1問

xy平面上に2つの放物線C1:y=x2+2x,C2:y=2x2+2xがある。次の問いに答えよ。

(1) C1C2のどちらにも接する直線が1つだけ存在することを示し、その直線の方程式を求めよ。

上で求めた直線をlとする。さらに、実数a,bに対して定まる直線m:y=ax+bが、次の2つの条件を満たすとする。

mlと垂直に交わる。

・和集合{PPmC1との共有点}{QQmC2との共有点}の要素の個数がちょうど4である。

(2) bのとり得る値の範囲を求めよ。

(3) mC1で囲まれた部分の面積をS1とし、mC2で囲まれた部分の面積をS2とする。S1:S2=1:2を満たすbの値を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

図形と方程式積分 判別式接線・法線面積計算、計算整理

方針

共通接線は傾きを文字で置き、2つの放物線に対する接線条件を判別式で表す。(2)ではlに垂直な直線の傾きを定め、各放物線との交点が2個ずつあり、かつ原点で重ならない条件に直す。(3)では2次関数と直線で囲まれる面積を、2交点間の幅から表して比を解く。

解答

(1)
直線をy=px+qとおく。C1に接する条件はx2+(2p)xq=0が重解をもつことであるから、(2p)2+4q=0である。またC2に接する条件は2x2+(2p)xq=0が重解をもつことであるから、(2p)28q=0である。よってq=(2p)24=(2p)28となり、p=2,q=0を得る。したがって共通接線はただ1つで、y=2xである。

(2)
lの傾きは2であるから、mの傾きは12であり、m:y=12x+bである。

mC1の共有点のx座標はx2+52xb=0を満たす。異なる2解をもつ条件は254+4b>0、すなわちb>2516である。

またmC2の共有点のx座標は2x2+52xb=0を満たす。異なる2解をもつ条件は2548b>0、すなわちb<2532である。

C1C2の共有点は(0,0)のみであり、mがこの点を通るのはb=0のときである。このとき和集合の要素数は3となるので除く。したがって2516<b<0,0<b<2532である。

(3)
(2)の範囲でS1=16(254+4b)32,S2=124(2548b)32である。S1:S2=1:2より2S1=S2であるから(2548b)32=8(254+4b)32である。両辺は正なので2548b=4(254+4b)となり、b=2532を得る。

別解

解法2(接点パラメータと頂点標準形を使う方法)

方針

共通接線は2つの接点の座標を直接おいて、傾きと切片を照合する。(2)(3)では直線との差を平方完成し、共有点の個数と面積を同じ標準形から読み取る。

解答

(1)
C1 上の x=t における接線はy=(2t+2)xt2,C2 上の x=u における接線はy=(4u+2)x+2u2である。同じ直線になるには2t+2=4u+2,t2=2u2が必要である。第1式から t=2u であり、第2式へ代入すると
4u2=2u2、すなわち u=t=0 となる。逆にこのとき両接線は一致するので、ただ1つの共通接線はl:y=2xである。

(2)
ml と垂直だから m:y=x/2+b である。差を平方完成するとC1m=(x+54)2(b+2516),C2m=2(x58)2+(2532b).したがって各曲線と m が異なる2点で交わる条件は2516<b<2532.ただし C1,C2 の共有点は (0,0) だけで、b=0 ではこの点が重複して和集合の要素数が3になる。よって2516<b<0,0<b<2532.(3)
R12=b+25/16 とおけばS1=R1R1(R12u2)du=43R13.また A=25/32bR22=A/2 とおけばS2=R2R2(A2u2)du=432A3/2.S2=2S1 を3乗根まで整理すると2548b=4(254+4b),したがってb=2532.これは(2)の範囲内にある。

総評

2つの放物線の接線・共有点・面積を一続きに扱う問題。目安時間は25〜30分。標準解法は判別式、別解は接点パラメータと平方完成を用いた。(2)では各放物線と2点で交わる条件だけでなく、両曲線の唯一の共有点 (0,0) が重なる b=0 を除く。(3)は平方完成後の半幅と係数から面積を導出し、得た b が(2)の範囲に入ることまで確認する。

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出典: 横浜国立大学 令和5年度一般選抜前期 数学 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。