方針
半角公式により (1−cosθ)/2=sin(θ/2) と読む。cosα=sin(θ/2)=cos(π/2−θ/2) から一次式の漸化式を得て,固定値からの差で一般項を求める。
解答
(1) 0≦θ≦2π では 0≦cosθ≦1 である。したがって0≦21−cosθ≦21より21−cosθ≦21<1である。
(2) 0≦θ≦2π より 0≦2θ≦4π である。半角公式から21−cosθ=sin2θ=cos(2π−2θ)である。2π−2θ は [0,2π] に入るからα=2π−2θでよい。したがってf(θ)=2π−2θである。
(3) θn+1=2π−2θnであり,3π を引くとθn+1−3π=−21(θn−3π)である。θ1−3π=6π よりθn=3π+6π(−21)n−1である。
(4)
(3)より∣θn+1−θn∣=4π(21)n−1=2n+1πである。これが 1000π 以下となる条件は2n+1≧1000である。29=512,210=1024 より,最小の自然数はn=9である。
別解
解法2
方針
半角公式から f(θ) を決めた後、一次漸化式を繰り返し代入して有限等比級数として解く。固定点を先に求めない形でも一般項が得られるため、主解の検算になる。
解答
(1)
半角公式と θ の範囲から21−cosθ=sin2θである。さらに0≦2θ≦4πだから0≦sin2θ≦sin4π=21<1.(2)sin2θ=cos(2π−2θ).また4π≦2π−2θ≦2π,したがって指定された α の範囲で余弦の値から角は一意に決まる。よってα=2π−2θ,f(θ)=2π−2θ.(3)
漸化式を繰り返し代入すると、n≧2 についてθn=2πk=0∑n−2(−21)k+(−21)n−1θ1.有限等比級数の和と θ1=π/2 を使えばθn=2π1+1/21−(−1/2)n−1+2π(−21)n−1=3π+6π(−21)n−1.この式は n=1 でも成り立つ。
(4)
一般項から∣θn+1−θn∣=6π(−21)n−(−21)n−1=2n+1π.したがって2n+1π≦1000π⟺2n+1≧1000.29=512<1000<1024=210より、最小の自然数はn=9である。
総評
難度4,計算量3。想定時間は10分程度。半角公式から一次漸化式に落とせば全体が一気に進む。角の範囲により逆向きの候補を除くこと,最後の指数不等式で最小の自然数を確認することが要点である。 別解では漸化式を有限等比級数として直接展開し、固定点法と独立な形で一般項を照合した。
冊子PDFで見る広大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 2018年度 前期 文系数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。