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広島大学 2018年度 前期文系数学 第4問

座標平面上で、三つの不等式y0,x+y4,2x+3y12によって表される領域を D とする。次の問いに答えよ。

(1) D を図示せよ。

(2) x 座標と y 座標がともに整数である点を格子点という。D に含まれる格子点をすべて求めよ。

(3) 1個のさいころを2回投げ、1回目の目を X、2回目の目を Y とする。点 (X,Y)D に含まれる確率を求めよ。

(4) 1個のさいころを n 回投げ、出た目の最小値を Z、最大値を W とする。点 (Z,W)D に含まれる確率 Pn を求めよ。ただし n2 とする。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

図形と方程式確率場合の数 座標設定数え上げ状態分類、余事象

方針

領域 D は三直線の交点から三角形として把握する。格子点は y の値ごとに列挙する。さいころ2回は該当する格子点を数え,n 回の場合は (Z,W) の可能な組を列挙して,最小値・最大値が指定される確率を数える。

解答

(1)
境界線は y=0x+y=42x+3y=12 である。交点を求めると(4,0),(6,0),(0,4)である。したがって D はこの3点を頂点とする三角形の周および内部である。

(2)
y を整数として調べると,D に含まれる格子点は(4,0),(5,0),(6,0),(3,1),(4,1),(2,2),(3,2),(1,3),(0,4)である。

(3)
1X,Y6 であるから,(2)のうち該当する点は(3,1),(4,1),(2,2),(3,2),(1,3)の5点である。全事象は36通りなので,求める確率は536である。

(4)
ZW であり,(Z,W)D に含まれる組は(1,3),(2,2)だけである。(Z,W)=(1,3) となるのは,すべての目が 1,2,3 のいずれかで,少なくとも1回は 1,少なくとも1回は 3 が出るときである。その回数は3n22n+1通りである。また (Z,W)=(2,2) となるのはすべて 2 が出る1通りである。よってPn=3n2n+1+26nである。

別解

解法2

方針

領域と格子点を図で確定した後、(4)では「すべての目が区間 [r,s] に入る」事象を使う。最小値と最大値を同時に指定する確率を、区間の両端を欠く場合の包除原理で数える。

解答

(1)

3本の境界線の交点はy=0, x+y=4(4,0),y=0, 2x+3y=12(6,0),x+y=4, 2x+3y=12(0,4).不等号の向きを確認すると、D はこの3点を頂点とする三角形の周および内部である。

(2)

各整数 y=0,1,2,3,4 について4yx123y2を満たす整数 x を並べる。得られる格子点は(4,0),(5,0),(6,0),(3,1),(4,1),(2,2),(3,2),(1,3),(0,4)である。

(3)

座標がともに 1 以上 6 以下である格子点は(3,1),(4,1),(2,2),(3,2),(1,3)の5点である。36通りの出方は等確率なので536.(4)

ZW と (2) の格子点を合わせると、可能な組は(Z,W)=(1,3),(2,2)だけである。

(Z,W)=(1,3) となるには、すべての目が {1,2,3} に入り、かつ 13 が少なくとも一度ずつ出ればよい。包除原理により、その列の本数は#{すべて 1,2,3}#{1 が出ない}#{3 が出ない}+#{1,3 がともに出ない}=3n2n2n+1.また (Z,W)=(2,2) は、すべて 2 である1列だけである。したがってPn=3n2n+1+1+16n=3n2n+1+26n.

総評

難度5,計算量5。想定時間は15分程度。前半の領域把握と格子点列挙を後半の確率に使う構成である。最大値・最小値の組では順序つきの出目ではなく (Z,W) を数える点に注意が必要で,少なくとも一度出る条件を除外で処理するのが確実である。 別解では格子点を図中にすべて示し、最小値・最大値の同時指定を区間事象の包除原理として数え直した。

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出典: 広島大学 2018年度 前期 文系数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。