方針
C1 の接点を (t,t3+2at2) として接線を作る。その直線が C2 にも接する条件を,C2 との交点方程式の判別式が0である条件に直す。u=t2>0 と置くと 9u2−8a2u+36=0 となり,正の解の存在条件から a の範囲を決める。
解答
C1:y=x3+2ax2 上の接点の x 座標を t とする。C1′ の傾きは 3x2+4ax であるから,この点における接線はy−(t3+2at2)=(3t2+4at)(x−t)すなわちy=(3t2+4at)x−2t3−2at2である。
この直線が C2:y=3ax2−3/a に接するためには,両式を連立して得られる二次方程式3ax2−(3t2+4at)x+2t3+2at2−a3=0が重解をもてばよい。判別式を0とすると(3t2+4at)2−12a(2t3+2at2−a3)=0である。整理して9t4−8a2t2+36=0を得る。ここで t=0 では左辺が 36 となり不可能なので,u=t2>0 とおく。すると9u2−8a2u+36=0が正の解をもつ条件を考えればよい。
この二次方程式は定数項が正で,解の和が 8a2/9>0 である。したがって実数解をもてば2解はいずれも正である。よって必要十分条件は判別式が0以上であること,すなわち(8a2)2−4⋅9⋅36≧0である。これより64a4−1296≧0,a2≧29となる。a>0 だから,求める範囲はa≧232である。
別解
解法2(傾きと切片から2曲線の接線を照合する方法)
方針
共通接線を y=mx+b とおく。C2 への接線は傾き m から切片が一意に決まる。一方 C1 の接点を t として傾きと切片を表し、2つの切片を等置する。
解答
C2:y=3ax2−3/a 上の x=s における接線はy=6asx−3as2−a3である。傾きを m とすれば s=m/(6a) だから、傾き m の接線の切片はb=−12am2−a3となる。
次に C1:y=x3+2ax2 上の x=t における接線はm=3t2+4at,b=−2t3−2at2を満たす。これが C2 にも接するための必要十分条件は−2t3−2at2=−12a(3t2+4at)2−a3である。両辺に 12a を掛けて整理すると9t4−8a2t2+36=0を得る。
u=t2 とおくと u>0 で9u2−8a2u+36=0.この二次方程式は解の和が 8a2/9>0、積が 4>0 なので、実数解をもてば両方とも正である。したがって必要十分条件は64a4−1296≧0.a>0 よりa≧232である。
総評
三次曲線と放物線の共通接線の存在範囲を求める問題。目安時間は25〜30分。標準解法は C1 の接線と C2 の交点方程式の判別式、別解は各曲線の接線を傾き・切片で照合した。いずれも u=t2 の二次方程式に帰着する。判別式だけで終わらず、解の和と積から得られる実数解が正で、実際に接点を与えることを確認して必要十分性を閉じる。
冊子PDFで見る一橋大学の微分の問題で問題集を作る
出典: 一橋大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。