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一橋大学 2023年度 前期文系数学 第2問

aを正の実数とする.2つの曲線C1y=x3+2ax2およびC2y=3ax23aの両方に接する直線が存在するようなaの範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

微分図形と方程式方程式・不等式 接線・法線判別式、範囲評価、パラメータ処理

方針

C1 の接点を (t,t3+2at2) として接線を作る。その直線が C2 にも接する条件を,C2 との交点方程式の判別式が0である条件に直す。u=t2>0 と置くと 9u28a2u+36=0 となり,正の解の存在条件から a の範囲を決める。

解答

C1:y=x3+2ax2 上の接点の x 座標を t とする。C1 の傾きは 3x2+4ax であるから,この点における接線はy(t3+2at2)=(3t2+4at)(xt)すなわちy=(3t2+4at)x2t32at2である。

この直線が C2:y=3ax23/a に接するためには,両式を連立して得られる二次方程式3ax2(3t2+4at)x+2t3+2at23a=0が重解をもてばよい。判別式を0とすると(3t2+4at)212a(2t3+2at23a)=0である。整理して9t48a2t2+36=0を得る。ここで t=0 では左辺が 36 となり不可能なので,u=t2>0 とおく。すると9u28a2u+36=0が正の解をもつ条件を考えればよい。

この二次方程式は定数項が正で,解の和が 8a2/9>0 である。したがって実数解をもてば2解はいずれも正である。よって必要十分条件は判別式が0以上であること,すなわち(8a2)249360である。これより64a412960,a292となる。a>0 だから,求める範囲はa322である。

別解

解法2(傾きと切片から2曲線の接線を照合する方法)

方針

共通接線を y=mx+b とおく。C2 への接線は傾き m から切片が一意に決まる。一方 C1 の接点を t として傾きと切片を表し、2つの切片を等置する。

解答

C2:y=3ax23/a 上の x=s における接線はy=6asx3as23aである。傾きを m とすれば s=m/(6a) だから、傾き m の接線の切片はb=m212a3aとなる。

次に C1:y=x3+2ax2 上の x=t における接線はm=3t2+4at,b=2t32at2を満たす。これが C2 にも接するための必要十分条件は2t32at2=(3t2+4at)212a3aである。両辺に 12a を掛けて整理すると9t48a2t2+36=0を得る。

u=t2 とおくと u>09u28a2u+36=0.この二次方程式は解の和が 8a2/9>0、積が 4>0 なので、実数解をもてば両方とも正である。したがって必要十分条件は64a412960.a>0 よりa322である。

総評

三次曲線と放物線の共通接線の存在範囲を求める問題。目安時間は25〜30分。標準解法は C1 の接線と C2 の交点方程式の判別式、別解は各曲線の接線を傾き・切片で照合した。いずれも u=t2 の二次方程式に帰着する。判別式だけで終わらず、解の和と積から得られる実数解が正で、実際に接点を与えることを確認して必要十分性を閉じる。

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出典: 一橋大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。