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北海道大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

実数aに対して,
集合{(x,y)yx2+3a,yx2ax+a}Daで表す.

(1) Daが空集合とならないaの範囲を求めよ.

(2) 1a2を満たすすべてのaに対してつねに(x,y)Daとなる点(x,y)の集合を図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式方程式・不等式 判別式、場合分け、範囲評価

方針

(1) は、2本の放物線の間に同じ x で点が存在する条件として、下側の式が上側の式以下になる x があるかを調べる。これは上に開く2次式の最小値が0以下である条件に帰着する。(2) は「すべての a」に対する共通部分なので、上側条件は x2+3a の最小値、下側条件は x2+a(1x) の最大値をそれぞれ 1a2 で取る。最大値の出る端が x1x1 で変わるため、そこで場合分けして図示範囲を決める。

解答

(1) Da が空集合でないためには、ある実数 x に対して x2ax+ax2+3a が成り立てばよい。これを整理すると 2x2ax2a0 である。

左辺を q(x)=2x2ax2a とおく。これは上に開く2次式であり、頂点は x=a4 である。最小値はq(a4)=2a216aa42a=a282a=a(a+16)8である。したがって、ある xq(x)0 となるための条件は a(a+16)80 すなわち a(a+16)0 である。よって a16またはa0 である。

(2)
求める集合は、1a2 を満たすすべての a について yx2+3a,yx2ax+a を同時に満たす点の集合である。

まず上側条件を考える。x2+3aa について増加するので、すべての a[1,2]yx2+3a を満たすための必要十分条件は、最も小さい a=1 の場合を満たすことである。したがって yx2+3 である。

次に下側条件を考える。 x2ax+a=x2+a(1x) である。これが 1a2 のすべてで下からの条件になるには、右辺の最大値以上に y がなければならない。 x1 のときは 1x0 なので、最大値は a=2 で生じる。よって yx2+2(1x)=x22x+2 である。この場合、上側条件と両立するには x22x+2x2+3 すなわち 2x22x10 が必要である。したがって 132x1 であり、この部分は132x1,x22x+2yx2+3である。 x1 のときは 1x0 なので、最大値は a=1 で生じる。よって yx2+1x=x2x+1 である。上側条件と両立するには x2x+1x2+3 すなわち 2x2x20 が必要である。したがって 1x1+174 であり、この部分は1x1+174,x2x+1yx2+3である。

以上より、求める集合は上の2つの領域の和集合である。図示すると、上端は共通して放物線 y=x2+3 であり、下端は x1 側では y=x22x+2x1 側では y=x2x+1 である。境界はいずれも含む。

別解

解法2(包絡する上下境界)

方針

(1) は2曲線の差の2次式が0以下になる条件を判別式で求める。(2)は上側境界の最小値と下側境界の最大値をパラメータ区間の端で取り、x=1 で場合を分ける。

解答

(1)
2曲線の間に点が存在するには、ある x について2x2ax2a0となればよい。左辺は上に開く2次式なので、実数解をもつ条件は判別式が0以上であること、すなわちa2+16a=a(a+16)0.よってa16またはa0.(2)
すべての a[1,2] に対して上側条件を満たすにはymin1a2(x2+3a)=x2+3が必要十分である。下側はyx2+max1a2a(1x).x1 では最大は a=2x1 では最大は a=1 だからy{x22x+2,x1,x2x+1,x1.上端との交点まで含めると、求める集合は{132x1,x22x+2yx2+3,1x1+174,x2x+1yx2+3の和集合である。

総評

2つの放物線で挟まれる領域と、パラメータ全体に共通する領域を扱う問題である。目安は20分。(2)では上端は最小、下端は最大を取る必要があり、係数1-xの符号が変わるx=1で場合分けする。境界はすべて含む。

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出典: 北海道大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。