Evolton

北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

関数f(x)=3x22(a+1)x+a2について,次の問に答えよ.ただし,aは実数とする.

(1) 放物線y=f(x)x軸が2点で交わるとき2交点の間の距離が最大となるようなaの値と,
そのときの距離を求めよ.

(2) xについての2次方程式f(x)=0が,
ともに0より大きく1より小さい相異なる実数解をもつためのaのとりうる値の範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

方程式・不等式関数 判別式、解と係数の関係、範囲評価

方針

判別式から2交点間の距離を直接表し、その最大値を求める。後半は、上に開く放物線が区間 (0,1) の中でだけ x 軸を2回切る条件として、判別式、軸の位置、両端 x=0,1 の符号をそろえて調べる。端点で根をもつ場合は除外し、相異なる実数解であることも判別式で確認する。

解答

(1)
f(x)=3x22(a+1)x+a2 の判別式を D とすると、D={2(a+1)}243a2=8a2+8a+4=8(a12)2+6.2交点が存在するのは D>0 のときである。2つの根を α,β とすれば、根の公式からαβ=D3であるから、距離を最大にするには D を最大にすればよい。よってa=12,αβ=63である。

(2)
相異なる実数解をもつための条件はD>0    132<a<1+32である。この範囲では放物線の軸x=a+130<x<1 にある。またf(0)=a2,f(1)=(a1)2だから、両端で正となる条件は a0,1 である。

放物線は上に開き、軸での値は D/12<0 である。したがって、軸が区間内にあり両端で正なら、2つの交点はともに (0,1) にある。逆も明らかである。ゆえに132<a<1+32,a0,1が必要十分である。

別解

解法2:根の公式で端点条件を直接調べる

方針

平方完成で交点間距離を軸からの左右の距離として求める。(2)では2根を根の公式で明示し、小さい根が正、大きい根が1未満となる条件をそれぞれ平方して判定する。平方する前に両辺が正であることを確認し、端点 a=0,1 が除かれる理由まで式で示す。

解答

(1)
平方完成するとf(x)=3(xa+13)2+2a22a13である。2交点があるとき、軸から各交点までの距離は2a22a19だから、交点間距離 LL=232a2+2a+1=23322(a12)2.よって a=12 のとき最大となり、Lmax=63である。

(2)
根の公式により2根はα=a+12a2+2a+13,β=a+1+2a2+2a+13である。まず根号内が正である条件は132<a<1+32.この範囲では a+1>0, 2a>0 である。したがってα>0    a+1>2a2+2a+1    3a2>0    a0,またβ<1    2a>2a2+2a+1    3(a1)2>0    a1.以上より、求める範囲は132<a<1+32,a0,1である。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。文系第1問として12分前後で確実に取りたい。(2)は判別式だけでは足りず、軸が区間内にあること、端点 x=0,1 で根をもたないことまで確認する必要がある。特に a=0,1 を除く点が採点上の分岐である。放物線の位置による解法と根の公式による解法を相互照合し、最大距離 6/3 と必要十分条件を確認した。答案では「相異なる」「区間内」「端点を含まない」を別々に点検すると安定する。

冊子PDFで見る北大の方程式・不等式の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。