方針
判別式から2交点間の距離を直接表し、その最大値を求める。後半は、上に開く放物線が区間 (0,1) の中でだけ x 軸を2回切る条件として、判別式、軸の位置、両端 x=0,1 の符号をそろえて調べる。端点で根をもつ場合は除外し、相異なる実数解であることも判別式で確認する。
解答
(1)
f(x)=3x2−2(a+1)x+a2 の判別式を D とすると、D={−2(a+1)}2−4⋅3a2=−8a2+8a+4=−8(a−21)2+6.2交点が存在するのは D>0 のときである。2つの根を α,β とすれば、根の公式から∣α−β∣=3Dであるから、距離を最大にするには D を最大にすればよい。よってa=21,∣α−β∣=36である。
(2)
相異なる実数解をもつための条件はD>0⟺21−3<a<21+3である。この範囲では放物線の軸x=3a+1は 0<x<1 にある。またf(0)=a2,f(1)=(a−1)2だから、両端で正となる条件は a=0,1 である。
放物線は上に開き、軸での値は −D/12<0 である。したがって、軸が区間内にあり両端で正なら、2つの交点はともに (0,1) にある。逆も明らかである。ゆえに21−3<a<21+3,a=0,1が必要十分である。
別解
解法2:根の公式で端点条件を直接調べる
方針
平方完成で交点間距離を軸からの左右の距離として求める。(2)では2根を根の公式で明示し、小さい根が正、大きい根が1未満となる条件をそれぞれ平方して判定する。平方する前に両辺が正であることを確認し、端点 a=0,1 が除かれる理由まで式で示す。
解答
(1)
平方完成するとf(x)=3(x−3a+1)2+32a2−2a−1である。2交点があるとき、軸から各交点までの距離は−92a2−2a−1だから、交点間距離 L はL=32−2a2+2a+1=3223−2(a−21)2.よって a=21 のとき最大となり、Lmax=36である。
(2)
根の公式により2根はα=3a+1−−2a2+2a+1,β=3a+1+−2a2+2a+1である。まず根号内が正である条件は21−3<a<21+3.この範囲では a+1>0, 2−a>0 である。したがってα>0⟺a+1>−2a2+2a+1⟺3a2>0⟺a=0,またβ<1⟺2−a>−2a2+2a+1⟺3(a−1)2>0⟺a=1.以上より、求める範囲は21−3<a<21+3,a=0,1である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。文系第1問として12分前後で確実に取りたい。(2)は判別式だけでは足りず、軸が区間内にあること、端点 x=0,1 で根をもたないことまで確認する必要がある。特に a=0,1 を除く点が採点上の分岐である。放物線の位置による解法と根の公式による解法を相互照合し、最大距離 6/3 と必要十分条件を確認した。答案では「相異なる」「区間内」「端点を含まない」を別々に点検すると安定する。
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出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。