方針
はじめの二つの不等式 , は,二本の直線に挟まれた開いた角を表す。この角を第一象限に移すため,, と置く。すると条件は になり,三つ目の不等式は の一次不等式になる。第一象限を一本の直線で有界な三角形に切り取るには,原点側を含み,かつ両軸と正の位置で交わることが必要十分である。
解答
とおく。はじめの二つの不等式は となる。また,この変換を解くと である。
三つ目の不等式に代入すると は である。左辺を整理すると となるので, である。
いま は第一象限を表す。この第一象限を直線 で切って三角形の内部にするためには,直線が二つの正の軸上で交わり,かつ原点付近が不等式を満たす必要がある。つまり が必要十分である。
これらはそれぞれ である。はじめの二つを同時に満たせば三つ目も自動的に満たされるので,求める範囲は である。
別解
解法2
方針
最初の2直線の交点から伸びる二つの境界半直線上で、第三の直線との交点を直接調べる。両方の交点が境界半直線の正しい側にあり、頂点も第三不等式を満たすことを必要十分条件として整理する。
解答
最初の二つの境界直線は で交わり、領域は から左上へ伸びる二つの半直線の間である。
境界 上で とすると、第三の境界直線との交点はこの交点が の側に有限に存在し、頂点 と切り取られるための条件は実際、 なら分母は負なので である。
次に 上で とすると、よりこの交点が の側に有限に存在する条件はすでに だから、これは と同値である。
さらに頂点 では第三不等式の左辺が なので、これは のもとで自動的に成り立つ。以上の条件は逆に、第三の直線が二つの境界半直線をそれぞれ一度ずつ横切り、その三辺で有限な三角形を作ることも保証する。
したがって求める範囲はである。
総評
領域を直接図示しても解けるが,, によって第一象限へ移すと条件が明確になる。所要時間は10分程度。重要なのは,一本の直線で第一象限を三角形に切る条件を「二つの係数が正,定数項が負」と読めること。 は最終的には冗長だが,原点側を含む確認として書いておくと必要十分性が伝わりやすい。